2006 Fiscal Year Annual Research Report
膨張コンクリートと繊維補強材による複合構造の高機能化
Project/Area Number |
17360202
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
辻 幸和 群馬大学, 工学部, 教授 (50048922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
睦好 宏史 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60134334)
杉山 隆文 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (70261865)
岸 利治 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90251339)
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Keywords | 膨張コンクリート / 繊維補強材 / 高強度コンクリート / ケミカルプレストレス / ケミカルプレストレイン / 複合構造 / 力学的性状 / 膨張ひずみ |
Research Abstract |
短繊維や連続繊維の繊維補強材で補強した厚さが最大で10cmの圧縮強度が80N/mm^2以上の高強度膨張コンクリートを鋼構造や鋼合成構造に適用して、鋼の防錆を図るとともに、膨張エネルギーを有効に利用して新しい複合構造に変換させた高機能な複合構造を開発する基礎事項を解明することを主目的に、実験的研究を実施した。そして、膨張エネルギーを鋼との複合効果を向上させるために用いて、その鋼構造や鋼合成構造の性能向上を図り、この種高機能合成構造の設計手法を提案した。本研究により、次の事項が明らかになった。 (1)鋼主桁方向のケミカルプレストレインは、鋼主桁中央断面ではほぼ高さ方向に直線分布するが、鋼主桁端部では床版と鋼桁の境界にずれを生じ、直線分布しない。この傾向は鋼主桁の高さが高いほど著しい。 (2)鋼主桁方向のケミカルプレストレインは、鋼主桁直上では鋼桁による拘束の影響が大きいが、床版幅方向端部では、その影響が小さくなる。 (3)ケミカルプレストレスの導入により、曲げ性状が向上するが、鋼桁と床版の境界でずれを生じた場合、鋼主桁の曲げ剛性の増加によるケミカルプレストレスの増加はほとんど期待できない。 (4)外鋼管の円周方向に生じる膨張ひずみには、内側よりも外側の拘束鋼材比の影響が支配的であり、外側拘束鋼材比が大きくなるほど、膨張ひずみが小さくなる。 (5)外側・内側の拘束鋼材比が異なっても、円周方向に膨張コンクリートがなす仕事量は、A法一軸拘束方法における仕事量とほぼ等しい。
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Research Products
(6 results)