2007 Fiscal Year Annual Research Report
交通荷重を考慮した高架橋の耐震性能評価および車両走行安全性の検討
Project/Area Number |
17360213
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川谷 充郎 Kobe University, 工学研究科, 教授 (00029357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 哲佑 神戸大学, 工学研究科, 学術推進研究員 (80379487)
野村 泰稔 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環, 助教 (20372667)
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Keywords | 高架橋 / 耐震性能 / 橋梁-車両連成系 / 地震応答解析 / 車両滑り |
Research Abstract |
本研究では車両走行中の高架橋が地震を受けると,どのような挙動になるかを解析的に明らかにし,列車や車両の走行安全性について検討を行う.そのために,水平運動に対する自由度も考慮した道路橋,鉄道橋およびモノレール高架橋において三次元車両モデルを構築し,橋梁-車両連成系の三次元解析プログラムの開発を行った.具体的に新幹線車両およびモノレール車両を15自由度系三次元モデル化した連成解析手法が妥当であることを現地実測結果との比較により確認した.また,都市高架橋を対象とし,大型車両を水平振動も考慮する12自由度系の車両モデルに定式化した.確立した解析的手法により,地震時車両の走行安全性と高架橋の耐震性能の評価を行うことが可能となった. 車両や列車走行中の橋梁構造物の耐震性能の検討において,実験による検討は不可能に近い.一方,本研究で得られた高度の解析ツールは様々な橋梁構造物の供用中(車両運行中)の地震時挙動のシミュレーションを可能とすることから,橋梁の耐震性能評価の高度化のみならず,走行中の車両や列車の走行安全性の検討にも有用に使える.今後発生が予想される南海・東南海地震や首都直下地震に備え,高速鉄道高架橋の耐震性能の明確化が重要な課題となり,安全性向上のために対策を講じることが急務である.鉄道高架橋では耐震設計において列車荷重を質量として考慮しているが,本研究の遂行より,地震時橋梁の応答について走行車両の動的作用を考慮でき,現行の耐震補強対策の有効性の確認や新たな対策の提案,さらに現行耐震設計の高度化に貢献できると期待している.
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Research Products
(4 results)