2006 Fiscal Year Annual Research Report
変動軸力・2軸曲げ・ねじりの複合応力下における鉄筋コンクリート部材の動的履歴特性
Project/Area Number |
17360215
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大塚 久哲 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (70108653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶田 幸秀 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (10403940)
古川 愛子 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (00380585)
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Keywords | RC柱 / 軸力・曲げ・ねじり交番載荷 / 変動軸力 / 履歴特性 |
Research Abstract |
著者らは、正方形断面RC橋脚に軸カ-曲げ-ねじりが同時に作用する時の復元力特性や相関曲線を一連の実験によって明らかにしてきた。これまでの実験では一定軸力下での曲げ及びねじりの交番載荷実験であったが、最近の直下地震においては鉛直地震動が大きいことが指摘されており、当該部材の耐震安全性を確保するためには水平地震動と鉛直地震動が同時に作用させた実験が不可欠であり、本年度は軸力と曲げ・ねじりの両方を交番載荷させた実験を行った。供試体の寸法は昨年度同様、400×400×1600mmである。 本年度の実験は、帯鉄筋間隔30mmの供試体に対し、純曲げ型、中間型、純ねじり型の3ケースの載荷を行った。各ケースに対し、変動軸力の最大振幅を想定自重の50%と仮定し、曲げ・ねじりが最大のときに軸力が最小となるtype1と、曲げ・ねじりが最大の時に軸力が最大となるtype2の2タイプの載荷を行った。一定軸力の場合については、以前行った実験結果を用いた。今年度の実験から以下の知見が得られた。 (1)軸力の変動により、荷重-変位関係のループ形状は変わる。type2では、履歴曲線の先端が尖っている。(2)曲げ荷重-曲げ変位関係、ねじり荷重-ねじり角関係の履歴曲線において、載荷ケースにかかわらずtype2の最大耐力が最も大きくなった。(3)骨格曲線で比較すると、純曲げ型・純ねじり型では最大耐力の大きさが、type2、type1、一定軸力の順であるのに対し、中間型ではtype2、一定軸力、type1の順となっており、複合応力状態の方が変動軸力の影響を受けやすいことがわかった。(4)等価減衰定数は、載荷パターンにかかわらず変動軸力type2の場合が小さい。(5)エネルギー吸収量に関しては変動軸力・載荷パターンにかかわらず結果には大差がない。(6)ひび割れは、変動軸力時の方がひび割れ本数は小さく、ひび割れ幅は大きくなる傾向にある。
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Research Products
(1 results)