2005 Fiscal Year Annual Research Report
地盤の不飽和化による極めて安価な液状化対策法の確立
Project/Area Number |
17360227
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
岡村 未対 愛媛大学, 工学部, 助教授 (50251624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 伸一郎 愛媛大学, 工学部, 助教授 (10304643)
竹村 次朗 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40179669)
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Keywords | 耐震対策 / 液状化 / 地盤 / 不飽和 |
Research Abstract |
地震による地盤の液状化による構造物の被害を防止または低減することは重要であり、液状化対策を進めるためにはコストを大幅に低減した新しい対策技術が必要である。空気の注入で地盤を不飽和化することによる液状化対策法がその候補として考えられるが、その実用化のための要素技術として、 (a)地盤を土質や土被り圧、地下水位などの条件に応じて効率的に不飽和化する技術 (b)施工管理のための地盤飽和度を簡易に計測する技術 (c)不飽和化した地盤の液状化強度の評価法 が必要である。平成17年度は、地盤可視化装置による空気注入実験、不飽和砂の液状化試験および振動台の改良と遠心模型実験の予備検討を行った。主な成果は以下に述べるとおりである。 (1)気泡挙動可視化観察装置を作製し、地盤中に注入した空気の挙動を観察した。その結果、地盤中の空気の挙動が、有効拘束圧、空気注入圧、土質によって3タイプに大別できることが明らかとなった。 (2)密度と飽和度を調整した供試体の繰返し三軸試験を、異なる初期有効拘束圧とバックプレッシャーの下で行った。その結果、不飽和砂質土の液状化強度は飽和度だけでなく、有効拘束圧および静水圧によっても変化すること、体積変化ポテンシャルと非常によい相関があることが明らかとなった。 (3)地盤の不飽和化が構造物被害の低減に及ぼす効果を調べるため、小型振動台実験を改造し実験を行った。直接基礎構造物模型を設置した模型地盤を作製し、体積変化ポテンシャルを変化させて実験を行ったところ、体積変化ポテンシャルの増加と共に地盤中に発生する過剰間隙水圧が低下し、構造物沈下量はおよそ1/10程度まで低減し、不飽和化の液状化対策工法としての効果が確認された。
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Research Products
(2 results)