2005 Fiscal Year Annual Research Report
硬化型復元力特性を持つデバイスを設置して建物の応答を制御する設計法の開発
Project/Area Number |
17360263
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 範夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50250725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 匡樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30262413)
船木 尚己 東北工業大学, 工学部, 講師 (70347897)
堀 則男 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60292249)
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Keywords | 建築構造 / 耐震 / 応答制御 / 振動実験 / エネルギー応答 / ダンパー / ストッパー / 硬化型復元力特性 |
Research Abstract |
1.二段階耐震設計法の予備的検討 中小地震ではダンパーのエネルギー吸収で制震効果を、大地震時にはダンパーとストッパーの併用により(制震+強度)型抵抗機構を期待する二段階耐震設計法は、ダンパーをフレームに接合する支持部材の剛性、ダンパー量、ストッパーが作動するまでのギャップの大きさ、ストッパーに衝突する際の衝撃を緩和するクッション材の材料種別・量などを適切に設定する必要がある。本年度は、まず、これらの特性をモデル化し、硬化型復元力特性を精度よく表現しうる解析手法を開発した。さらに、諸特性をパラメータにし、地震波の特性の影響も勘案しながら解析を行って、二段階耐震設計法の有効性を予備的に検討した。 2.ダンパーとクッション材の要素実験 粘(弾)性ダンパーやストッパーのクッション材などは、振動数依存性があるので、各材料を用いた要素の基本モデルを製作し、振動数と振幅をパラメータにして動的加力実験を行い、基本的な動的特性を明らかにした。また、得られたデータを基にして解析に用いる各種特性のモデル化を行った。 3.縮小試験体の振動台実験による検証 二段階耐震設計法を実現象として検証するために、鉄骨造の縮小試験体を製作して振動台実験を行った。支持部材はフレームに対する現実的な剛性比を持つ必要があるので、剛性の設定が容易な鉄骨造板ばねでモデル化し、支持部材として複数の断面部材を用意しておくよう配慮した。 4.二段階耐震設計法の開発 解析による予備的検討結果、及び、縮小試験体の振動台実験で得られた結果を総合的に判断して、二段階耐震設計法の有用性を明らかにした。 5.得られた成果を国内会議で発表した。
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