2005 Fiscal Year Annual Research Report
ホリスティックアプローチによる分譲集合住宅団地の減築・再生技術の開発
Project/Area Number |
17360292
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小林 秀樹 千葉大学, 工学部, 教授 (20344963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌野 邦樹 千葉大学, 専門法務研究科, 教授 (00204610)
米野 史健 国土技術政策総合研究所, 研究員 (60302965)
森永 良丙 千葉大学, 工学部, 助教授 (90312933)
鈴木 雅之 千葉大学, 工学部, 助手 (90334169)
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Keywords | 分譲団地 / 建替え / 減築 / 合意形成 / 郊外 / SI(スケルトン・インフィル) / 人口減少 / アクション・リサーチ |
Research Abstract |
本年度は、住棟別建替え・再生の実現阻害要因、アクション・リサーチ対象団地の実態調査及び棟別建替え技術に基づく再生計画とSI分離による住棟減築技術を開発することを目的として研究を遂行した。 (1)住棟別建替え・再生の実現阻害要因の調査 東京都諏訪二丁目団地の建替え検討の支援事業者へのヒアリングを行い、具体的な建替えについては「参加に不安」を感じている住民が4割を超えている等、棟別建替え環境の未整備が浮き彫りとなっていることが分かった。 また、復興の建替え事例である神戸市神陵台東住宅の住民へのヒアリングを行なった。その結果、「団地再生マスタープラン」の必要性が認識されつつも作成の困難さの指摘がある反面、建替えにより共用室の整備や「親子近居」が実現される等、建替えがコミュニティの活性化に寄与する側面も認識された。 (2)アクション・リサーチ対象団地の調査 千葉市西小中台団地では中長期修繕計画の策定に伴う調査を行った。躯体については十分な耐久性を持っているが、今後、現在の住戸価格の2倍もの多額の維持・修繕費用等が必要となることが分かった。 (3)棟別建替え技術に基づく再生計画の検討 西小中台団地を想定し、現状の日照条件の確認及び棟別建替えを行なった場合の日照条件の変化についてコンピュータによる日影シミュレーションを行なった。団地内全棟を単独で「標準棟」に建替えた場合、「冬至3時間日照」を確保できない住棟が発生する事が分かった。その際、「一部共同化」を行うことにより基準を満たすマスタープランの策定が可能であることが判明した。 (4)SI分離による住棟減築技術の開発 蓬莱団地(福島県営住宅)の「トータルリモデル事業」における3戸2化事例の視察及び県担当者へのヒアリングを行なった。改修による居住環境改善効果は高いものの、新築比1/2程度もの多額の改修費用が必要であり、分譲団地への適用困難さが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)