2006 Fiscal Year Annual Research Report
顕微高速赤外線カメラを利用した複合材料界面熱伝達評価装置の開発
Project/Area Number |
17360331
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋本 寿正 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50101001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 淳子 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (20262298)
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Keywords | 熱拡散率 / 温度波 / 界面熱伝達 / 高速赤外分光イメージング / 赤外線サーモグラフィー / 複合材料 |
Research Abstract |
顕微高速赤外線カメラを利用した複合材料界面熱伝達評価装置の開発において,2種類の赤外線素子を用いて,複合材料の界面のイメージングを分子配向分布と界面熱伝達分布の可視化により求める手法を開発した. 水銀・カドミニウム・テルル(MCT)素子リニアアレイ(1x16)と干渉計同期赤外顕微鏡自動ステージを用いた空間分解能6.25ミクロンの高速赤外分光イメージングにより,界面近傍の配向関数と結晶化度の二次元分布を得る解析手法を開発し,射出成型品の配向関数の2次元分布画像から抽出した射出方向の試料スキン層内部の配向関数プロファイルは,中心部コア層との界面付近で極大を示し,顕微温度波法による熱拡散率分布と良い相関を持つことを示した. 界面熱伝達分布のイメージングには,InSb(インジウム・アンチモン)のFPA検出素子(256X256)を用い,赤外線顕微鏡レンズ(3ミクロンの空間分解能),ハードディスクへのダイレクトストレージ装置の製作(長時間録画),ノイズ除去技術(2次元フーリエ変換)の導入により,温度波の伝播による位相遅れの空間分布の画像化の手法を開発した.多層系の熱拡散の様子を断面方向に直接,位相分布として観察することにより,界面における熱伝達の可視化に成功した.界面において観測される位相の不連続な変化は,界面層と各層の熱伝導率の絶対値にのみ依存するのではなく,各層間の熱的反射率と相関を持つことを見いだした.反射を考慮した温度波の拡散方程式から数値計算を行い,反射率の界面熱伝達への影響を確認した.
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Research Products
(6 results)