2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360339
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
土井 稔 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (60135308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂井 孝生 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (80110253)
森谷 智一 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (50362322)
榎本 美久 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (70194008)
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Keywords | 構造材料 / 耐熱合金 / 材料組織 / 相変態 / 析出 / 弾性効果 |
Research Abstract |
超耐熱合金の基本となる合金系における相分離挙動を透過型電子顕微鏡により調べ、次のような結果を得た。 1.Fe-Al-Ni合金では1000K程度の高温においてA2+B2の2相領域が広がっている。この2相領域のA2側の組成をもつFe-15at%Al-10at%Ni合金を、溶体化後1123〜1173K程度で時効すると、A2不規則相中にB2規則相が析出する。このA2+B2組織を923〜973K程度で時効すると、B2析出相が相分離を起こし、球状A2粒子が現れる。このA2粒子は複雑な形態変化を示す。 2.上記2相領域のB2側の組成をもっFe-28at%Al-30at%Ni合金を、溶体化後1123〜1173K程度で時効すると、B2規則相中にA2不規則相が析出する。このA2+B2組織を923Kで時効すると、A2析出相が相分離を起こし、球状B2粒子が現れる。このB2粒子は球状のまま成長するが、最終的にはA2粒子から排出される。 3.2相組織が相分離を起こすという現象は、A2+B2組織のみならずA2+D0_3やA1+L1_2の組織においても見られ、bccやfccという結晶構造の違いに関係なく生じる。この現象の開始段階では、2相組織が有する不安定性が大きく影響し、化学的自由エネルギーが重要な役割を演じている。 4.Ni-V-X(X=Al+Si)合金におけるA1+L1_2+D0_<22>の3相組織の形態は、Xを変化させることにより変化する。とくにL1_2相は、Ni-V-Al(Si=0)からNi-V-Si(Al=0)へとAl/Si比を変化させると、球状から立方体状へと変化するが、この変化には格子ミスマッチが大きく影響している。
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Research Products
(6 results)