2005 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界プラズマクラスタ流体を用いた革新的な材料表面加工テクノロジーの創製
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17360349
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30176911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越崎 直人 産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 研究チーム長 (40344197)
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Keywords | 超臨界流体 / 超臨界流体プラズマ / 材料表面加工プロセス / 堆積 / クリーニング |
Research Abstract |
(1)プロセス診断 誘電体バリア放電をベースにしたCO_2およびXe超臨界流体プラズマのな発生を行い、リサージュ測定からその電子密度が10^<18-22>cm^<-3>という超高密度であることを明らかにした。またクラスタリングした活性種の存在を確認するための顕微レーザーラマン分光システム、顕微発光分光システムの構築も行なった。CO_2超臨界プラズマの顕微ラマン分光より、ラマンピークの低波長側へのシフトが見られ、通常考えられる、温度の上昇による効果とは逆のシフトであり、分子の形態の変化が示唆された。クラスターの存在への可能性が期待される。また、増強ラマン分光法の予備実験も始め、水において臨界点近傍での特異的なピークの出現が観測された。現在微視的なクラスターモデルとの対応を進めている。 (2)材料表面加工技術への応用 カーボン系およびCu系ナノ構造物質合成プロセスへの応用を行った。scCO_2中でのプラズマプロセスにより、臨界点付近で特にCO_2を炭素源としてカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等、多量のカーボン系ナノ構造物質の合成に無触媒で成功し、新たな反応経路を利用した物質合成を実現した。さらに、scCO_2の高い溶解度を生かし、有機金属を利用したプロセスにおいてもCu系膜堆積にも成功し、合わせてプロセスの低温性、高速性、非平衡性などを実証した。 最後にナノトレンチ、ナノポーラスマテリアルへのカーボン埋め込みの予備実験にも着手した。
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