2006 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界プラズマクラスタ流体を用いた革新的な材料表面加工テクノロジーの創製
Project/Area Number |
17360349
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教授 (30176911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越崎 直人 産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクロニクス研究センター, チームリーダー(研究職) (40344197)
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Keywords | 超臨界流体 / 超臨界流体プラズマ / 材料表面加工プロセス / 堆積 / クリーニング |
Research Abstract |
(1)プロセス診断 ラマン散乱分光法を中心にした各種の分光法によるプラズマ診断を行った。とりわけ、超臨界流体中でのレーザー誘起プラズマにおいて、ラマン散乱光の特異的な増強効果が見出された。この現象は、量子化学計算により超臨界流体中での5ないし6個の分子から構成されるクラスターの存在、および、そのクラスターがプラズマで発生された電子の付着によりラマン強度が1000倍に増強された結果であることが明らかになった。 また、超臨界CO2中での誘電体バリア放電(DBD)に対するラマン散乱分光法より、プラズマ中でも密度は、プラズマのない超臨界流体のそれとほぼ同じことが確認された、これは、プラズマ中でもクラスタリングの消失はあまり生じていないこと、すなわち、くらsyたーの維持が推測される。さらにまた、精密な測定により、従来は、臨界点付近のラマン散乱スペクトルには、超臨界流体に特有の揺らぎ現象は見出されていなかったが、プラズマ発生下、すなわち、電子の付着のあるような状況では、臨界点近傍のラマンスペクトルの波数のシフト量に、明確な、揺らぎの減少が見出された。本研究により、超臨界流体中の放電において、適当な実験条件(おもに、注入した電力)により、超臨界プラズマクラスタ流体が実現していることの有力の知見が得られた。 (2)材料表面加工への応用 カーボン系およびCu系ナノ構造物質合成プロセス・薄膜堆積プロセス、表面クリーニングプロセスに関する、システマティックな実験を行った。超臨界物質としては、従来のCO2に加え、Xe、Arなどに関しても各種のプロセス条件下で行い、プロセスの低温化、低圧化、高速化などの実証を行った。
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Research Products
(7 results)