2007 Fiscal Year Annual Research Report
特異的な耐一酸化炭素被毒性を有する電極触媒の創製および低温型燃料電池への応用
Project/Area Number |
17360358
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
井上 博史 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (00213174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野原 愼士 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (40326278)
樋口 栄次 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (80402022)
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Keywords | Pt-Ni合金 / ナノ結晶 / PEFC / 電極触媒 / 水素酸化反応 / 耐CO被毒性 / 温度依存製 |
Research Abstract |
本年度では、1mM PtCl_6^<2->を含む0.05M硫酸水溶液をNi基体上に滴下させることにより作製したPt-Ni/Ni電極の水素酸化活性に及ぼす温度の依存性について調べた。 回転ディスク電極法により水素酸化反応の対流ボルタモグラムを25、40、60℃で測定した。40℃での見かけの水素酸化電流密度は25℃でのそれに比べて約40%増加したが、測定温度をさらに60℃まで上げてもほとんど増加しなかった。この傾向はPt電極の場合と同じであった。Koutecky-Levichプロットから求めた反応電子数は温度によらず2となり、いずれも2電子酸化プロセスで進行することがわかった。また、Tafel勾配はいずれも30mV/decとなった。 COを前吸着させた場合、いずれの温度でも水素酸化電流は観測されたが、測定温度が高くなるほどCO吸着前後の水素酸化電流の差が小さくなり、Pt-Ni/Ni電極の耐CO被毒性は温度が高くなるほど高くなることがわかった。Koutecky-Levichプロットから求めた反応電子数はいずれも2より小さな値となり、測定温度が高くなるほど2に近づくことがわかった。2電子酸化プロセスで進行すると仮定したとき、60℃でのPt-Ni合金上のCOによる被覆率は約90%であると見積もられた。また、Tafel勾配はいずれの場合も30mV/decとなり、COの前吸着により水素酸化反応機構は変化しないことがわかった。 異なる濃度(0.5、2、5、10mM)のPtCl_6^<2->を含む0.05M硫酸水溶液から作製したPt-Ni/Ni電極でも水素酸化電流に及ぼすCO前吸着の有無の影響を調べた結果、2mM PtCl_6^<2->から作製した場合にCO前吸着の有無における水素酸化電流の差が最も小さく、この場合に最も耐CO被毒性に優れていることがわかった。
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Research Products
(7 results)