2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高純度金属の低温酸化とナノ酸化膜のストイキオメトリー制御
Project/Area Number |
17360366
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
一色 実 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20111247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 耕司 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (00091752)
王 吉豊 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (30271977)
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Keywords | ジルコニウム / ハフニウム / 銅 / 薄膜 / 酸化 |
Research Abstract |
ナノメートルオーダーの酸化膜は、例えばMRAM素子には絶縁膜として、また、ULSIにおいてはMOSFETのゲート絶縁膜として利用されている。ナノレベル酸化膜の安定化と特性制御を行うことは極めて重要と考えられ、そのためには金属の初期酸化機構の解明と、それに立脚したストイキオメトリー制御技術の開発が不可欠である。本研究の目的は、ナノレベル酸化物の特性制御に不可欠なストイキオメトリー制御に関する指導指針を得ることにある。 平成17年度の研究では、Cu、ZrおよびHfに着目し、高純度ターゲット作製および酸化実験に与える試料組織の影響を調べ、目的達成のための基礎となる知見を得た。以下に、その概要を示す。 1)薄膜形成に必要な高純度ターゲット作製を目的として、水素プラズマ溶解によるHfおよびZrの高純度化を試みた。GDMS分析の結果、顕著な精製効果が認められた。 2)高純度化されたHfおよびZrターゲットを用い、イオンビームデポジション法により薄膜形成を試み、不純物および膜組織に与える基板バイアスの影響を明らかにした。特に、基板バイアスの印加により膜組織の改善に加え、顕著な不純物濃度の減少が認められ、高純度ターゲットの使用と相俟って、高純度薄膜が作製可能であることが明らかとなった。 3)Cu薄膜の自然酸化膜形成に対する膜組織の影響を調べた。製膜時に基板バイアスを-50V印加することで膜組織の著しい改善が認められ、その酸化速度は、ゼロバイアスで作製した時の1/2となり、膜組織が酸化にあたえる影響の大きいことが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)