2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360368
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
興戸 正純 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (50126843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市野 良一 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70223104)
黒田 健介 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (00283408)
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Keywords | ナノ金属微粒子 / シュウ酸ニッケル前駆体 / 配位子制御 / シュウ酸銅前駆体 / ポリオールプロセス |
Research Abstract |
しゅう酸塩熱分解プロセスによるニッケル微粒子の合成および金属微粒子の形態制御について検討した.ニッケルのしゅう酸塩は,水溶液プロセスでニッケルイオンとしゅう酸イオンとの沈殿反応により容易に析出し,乾燥させたものを約600Kで加熱することにより金属を得ることができた.単純にニッケルイオンとしゅう酸イオンとの沈殿反応を生じさせた場合,直方体状のしゅう酸塩を形成した.ニッケルイオンにアンモニアを配位子として加え,アンミン錯体を形成させて沈殿反応を生じさせることにより,針状粒子を形成した.この粒子に熱処理を施すことにより,しゅう酸塩の形骸を残した針状ニッケルが得られた.粒子サイズが微細になるにしたがい,粒子同士が凝集して大きな凝集体を形成する傾向にあったが,沈殿反応時に高分子を分散剤として添加することにより,凝集を大幅に防ぐことができた.アンモニアを添加しない場合は,水酸化物を出発物質とすることで,単分散の直方体状粒子を得ることができた. このプロセスを銅微粒子合成に適用し,ニッケルの場合と同様に,沈殿反応時のイオンの賦存状態や過飽和度を制御することで,棒状や球状の微粒子を得ることができた. さらに,ポリオール法による銅微粒子合成について検討し,形態を制御したナノオーダーの微粒子を合成した.2種類の還元剤を順番に加えることにより,まず1価の酸化銅に還元したあと,0価の金属に還元した.1段目の還元反応をゆっくり生じさせることにより爆発的な核生成が抑えられ,均一な粒子径の酸化銅が形成され,2つ目の還元剤を加えるとその酸化銅が還元されるため,均一な銅粒子が得られた.粒子保護剤としてポリビニルピロリドンを用いた場合,約80nmの単分散の非凝集体の粒状銅粒子が得られた.
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Research Products
(4 results)