2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体認識機構と移動現象を考慮したクロマトグラフィープロセスの構築
Project/Area Number |
17360375
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 修一 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144921)
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Keywords | クロマトグラフィー / 組換タンパク質医薬品 / ハイスループット / イオン交換クロマトグラフィー / モノリス / 生体認識 / DNA / PEG |
Research Abstract |
クロマトグラフィーはバイオ医薬品製造において非常に重要な分離プロセスであるが、経験に基づいた設計と操作が中心である。本研究ではクロマト分離に重要な役割を果たしている生体認識機構と移動現象を同時に解析し、その結果を反映するモデルを開発する。これらのモデルから最適なプロセスのみならず新規充填剤の設計も可能になる。本年度の研究成果は下記のとおりである。 勾配溶出実験からの段階溶出の設計方法勾配溶出におけるピーク位置の塩濃度あるいは移動相濃度と規格化した勾配の関係を実験的に作成した。この曲線から分配係数を移動相組成の関数として決定し、それに基づき段階溶出を設計実施した。水系のタンパク質のイオン交換クロマトグラフィー分離および水-エタノール系のポリフェノールの吸着クロマトグラフィー分離のどちらについても予測した結果が得られた。これらの結果から、本方法の有用性が示された。イオン交換モノリスdiskを固定化した96wellマイクロプレートによる、ハイスループットシステムを構築した。タンパク質分離のカラムデータとほぼ対応する勾配溶出データを取得することができた。また動的吸着量についてのデータも取得できた。このシステムでは流速依存性を考慮しなくてよいという利点が明らかとなった。PEG化タンパク質のイオン交換クロマトグラフィー分離では、PEGの結合量が増えると早く溶出されたが、モノPEGでも結合位置が異なると複数ピークに分離することが可能であった。
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Research Products
(6 results)