2008 Fiscal Year Annual Research Report
生体認識機構と移動現象を考慮したクロマトグラフィープロセスの構築
Project/Area Number |
17360375
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 修一 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144921)
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Keywords | クロマトグラフィー / 組換タンパク質医薬品 / ハイスループット / イオン交換クロマトグラフィー / モノリス / 生体認識 / DNA / PEG |
Research Abstract |
クロマトグラフィーはバイオ医薬品製造において非常に重要な分離プロセスであるが、経験に基づいた設計と操作が中心である。本研究ではクロマト分離に重要な役割を果たしている生体認識機構と移動現象を同時に解析し、その結果を反映するモデルを開発する。これらのモデルから最適なプロセスのみならず新規充填剤の設計も可能になる。 本年度の研究成果は下記のとおりである。 イオン交換モノリスdiskを固定化した、あるいはイオン交換粒子を充填した96wellマイクロプレートによるハイスループットシステムを構築した。タンパク質分離のカラムデータとほぼ対応する勾配溶出データを取得することができた。また動的吸着量についてのデータも取得できた。モノリスのみならず、貫通孔が主体のシステムでは流速依存性を考慮しなくてよいのでハイスループット法は、プロセス設計手法として有用であることが示された。 移動相への添加物の効果としてアルギニンを添加したときは特にDNAで顕著な溶出が早くなる現象が観察されたが、吸着サイト数はほとんど変化しなかった。方、PEGを添加すると溶出は遅くなり、その程度は分子量の大きさと対応していた、また吸着サイト数の大きな変化は確認されなかった。これらの知見は、不純物としてのDNAや凝集体の分離精製に重要である。 また、医薬品としてのDNA精製に対しても有用な情報となる。
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