2005 Fiscal Year Annual Research Report
階層モジュラー構造物の構造概念と力学特性に関する研究
Project/Area Number |
17360413
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
名取 通弘 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙構造・材料工学研究系, 教授 (00013722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 健 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙構造・材料工学研究系, 助教授 (60165090)
奥泉 信克 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙構造・材料工学研究系, 助手 (10321564)
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Keywords | モジュラー構造物 / 階層構造物 / 階層モジュラー構造物 / 構造物システム / 構造形態 / 自己相似 / 回転写像 / 相互作用 |
Research Abstract |
本研究では、自律的なライフサイクルを考慮した空間的・時間的複合構造物という視点から構造物を捉えなおし、受動構造、要素論的アプローチ、最適化指向といった従来の構造物の考え方に加え、新たに能動構造、システム論的アプローチ、多様化指向の考え方が将来の構造物システムには必要であるとの認識の基に、新たな構造物の概念として階層モジュラー構造物が有効であることを示そうとしている。 平面フラクタル図形として代表的なSierpinski-Gasketの形態を持つトラス構造物が境界条件および規模の変化に対して適応的であることを示し、そのような自己相似形態の数式表現を拡張して、階層モジュラー構造の基本的な幾何学的数式表現を提示することができた。さらにその数式表現に閉ループ構成を導入して、2次元階層モジュラー構造物の具体的な構成法を提案した。回転写像を適用した構成法によって、はじめて階層モジュラー構造物の概念を系統的に提示できることを明らかにした。また、階層モジュラー構造物における相互作用について、運動方程式と剛性行列を用いて考察し、そのさい具体的な結合部を用いることでモジュール間の相互作用を明示的に扱えることを示し、簡単な1次元バネマスモデルを用いて、結合部の制御による相互作用の調整が効果的であることを明らかにした。 次年度では、階層モジュラー構造の構成法をより実際的な3次元の構造形態に拡張すること、およびモジュール間の相互作用の調整が結合部の導入によって容易であることを、梁やトラス構造を例として示すことを予定している。
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Research Products
(6 results)