2006 Fiscal Year Annual Research Report
階層モジュラー構造物の構造概念と力学特性に関する研究
Project/Area Number |
17360413
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
名取 通弘 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (00013722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 健 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教授 (60165090)
奥泉 信克 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助手 (10321564)
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Keywords | モジュラー構造物 / 階層構造物 / 階層モジュラー構造物 / 構造物システム / 構造形態 / 自己相似 / 回転写像 / 相互作用 |
Research Abstract |
本研究では、新しい構造物の概念である階層モジュラー構造物システムが、将来の大規模あるいは複雑な構造物システムとして有効であることを示そうとするものである。前年度提示した2次元的アプローチを基に、階層的な構成アルゴリズムに3次元空間における有限回転群から導かれる写像を利用することで、より実際的な3次元構造形態の構成法を提案した。提案した構成法による構成例は全体および部分系における幾何学的対称性が強い。この構成法によれば、様々な3次元校造形体の系統的な創成が可能で、従来の平面オクテットトラス構造なども容易に表現できる。 さらにこうしたシステムの階層構造を効果的に機能させるために、モジュール(群)間の相互作用を明示的に扱う具体的な結合部を導入した。このような結合部を制御することは、モジュール(群)間の相互作用を陽に調整できることを意味するので、構造物システムのもっ階層性によって多様な制御法の系統的な構築が可能となる。また局所的パラメータを用いた制御則を適用することで自律分散概念を容易に実現できる。2次元階層モジュラー構造物の構成例を対象に、結合部の局所的な制御による効率的な自律分散制御や、階層ごとに異なる制御則を適用した多様な制御法の系統的な構築が可能となることを示した。 次年度は、これまで考察してきた階層モジュラー構造による宇宙構造物システムの構築方法のひとつとして分散化の概念を導入した自動組み立て方法とその動作計画について考察し、シミュレーションによってその有効性を定量的に評価し、簡単なモデルによる実験について検討を試みることを予定している。
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Research Products
(6 results)