2005 Fiscal Year Annual Research Report
電磁波観測による長江流域の大規模地すべりの予知に関する研究
Project/Area Number |
17360430
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福井 勝則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (70251361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 誠介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90092155)
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Keywords | 三峡ダム / 長江 / 電磁波観測 / 岩盤構造物 / 崩壊予知 / 地震予知 |
Research Abstract |
本研究は中国の三峡ダム建設による広範囲にわたる長江流域での地すべりを電磁波観測により,予知しようとするものであり,将来的な目的としては我が国の岩盤構造物(斜面,トンネル,坑道)の崩壊予知,最終的には地震の予知を目指す. 本年度の実施内容は、室内試験、原位置調査および原位置試験の3つに分かれるが,これまでのところ研究計画はほぼ順調に進んでいるといえる. a)室内試験 様々な種類の岩石(花崗岩、砂岩、安山岩、大理石など)を用いた室内力学試験を実施し、破壊時に発生する電磁波の観測を行った.その際、含水状態(湿潤、乾燥、絶乾状態)も変化させ、電磁波発生に及ぼす水分の影響を調べた. b)原位置調査 長江流域の都心部では斜面の保護など一部対策がとられているが,都心部から離れると流域面積が多いため,ほとんど対策が打てていないのが現状である.そのため、将来的に地すべりの発生が予想される地点の調査を行った. c)原位置試験 将来的に地すべりの発生が予想される地点(重慶市万州区)において、2005年12月〜2006年2月までの3ヶ月にわたり電磁波観測を行った.現在のところ、電磁波での観測による異常は発生して入らず、近々の地すべりはないと考えられるが、6月以降の雨期には要注意であると想定している.
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Research Products
(4 results)