Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 安匡 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70250470)
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50250486)
伊藤 真由美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10339690)
角田 芳忠 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00360933)
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Research Abstract |
ASR(カーシュレッダーダスト),可燃ごみを炭化処理し,得られた炭化物について灰分の存在形態および除去特性を検討した。炭化物は不燃物除去のため,5.6mmふるいにかけ,ふるい下をボールミルで粉砕して重液選別,浮遊選別,水中造粒により灰分分離を試みた。炭化物の灰分はASR,可燃ごみがそれぞれ69%,38%で,ASR炭化物についてはいずれの方法によっても灰分30%以下,発熱量2万kJ/kgという燃料としての品位に達しなかった。可燃ごみ炭化物は浮遊選別,水中造粒では条件によって品位の高い回収物が得られるが,可燃分の回収率が低い。 重液選別によって浮上,沈降した炭化物の灰分および金属含有量を分析したところ,いずれも金属組成には差がなかった。これより,「灰分の組成は一定であり,灰分と炭素分が結合している。その比が大きい粒子は比重が大きく沈降する」と考えた。比重の異なる重液によって比重別の炭化物重量,組成を求めたところ,灰分の比重がおよそ3であり,粒子の灰分/炭素分比に分布があることがわかった。また,浮遊選別による分離効率は重液選別とほぼ同じ傾向にあるが,灰分が親水性,炭素分が疎水性であるため両者の比によって濡れ性が異なるためと考えられる。炭素と灰分が結合されていることは,SEM写真でも確認した。灰分分離に用いた炭化物は粉砕しているため,粒子の灰分と炭素分はそれ以上物理的に分離することはできない。また液媒体中では凝集が起こることも,分離を難しくしている。
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