2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機性産業廃棄物と都市ごみの炭化物高品位化による多用途再生利用に関する研究
Project/Area Number |
17360435
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松藤 敏彦 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (00165838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 安匡 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (70250470)
恒川 昌美 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (40002026)
広吉 直樹 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50250486)
伊藤 真由美 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (10339690)
角田 芳忠 北海道大学, 大学院工学研究科, 特任助教授 (00360933)
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Keywords | 炭化物 / 灰分分離 / 塩素除去 / ASR / 重液選別 / ふるい分け |
Research Abstract |
カーシュレッダーダスト(ASR)の燃料利用を目標とし,品質を高めるための前処理として灰分・塩素の除去に有効な方法を検討した。物理組成ごとの灰分・塩素の存在状態を把握し、除去すべきものを見極めたのち、(1)灰分の多い粒径のみ除去するためのふるい分け,(2)不燃物・灰分・PVC由来の塩素の除去のため重液選別,(3)PVC由来の塩素除去のための低温(300℃)の炭化,(4)炭化物中水溶性塩素の除去のための水洗処理を行い,最後にマスバランス・灰分・塩素量・可燃分回収率・発熱量により各方法の評価を行った。 (1)5.6mm以下成分をふるい分け除去することにより,灰分が約30%減少する。(2)次に重液選別によって不燃物を除去し,可燃物であるウレタン,繊維が回収できる。硬質・軟質プラスチックとゴムは重液の比重により除去率が変化し,比重1.1での分離が,可燃分回収率と塩素除去率ともに最も効率的であった。(3)PVC中の塩素は300℃で加熱するとほぼ100%揮発する。しかし重液選別回収物を炭化したところ塩素揮発率は50%であり,無機塩素が除去されずに残る。(4)低温炭化物中塩素の35%が,水溶性塩素として除去された。 以上の手順により,処理前のASRの品質は灰分0.37g/g-ASRであったが、ふるい分けおよび重液選別で効果的に除去され,低温炭化後でも0.16g/g-charとなり燃料としての目標値をクリアすることができた。しかし,水洗炭化物の総塩素は5.7mg/g-charであり,目標の3mg/g-char以下とすることができなかった。
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Research Products
(5 results)