2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360454
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上坂 充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30232739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 恵一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80188896)
取越 正巳 独立行政法人放射線医学総合研究所, 加速器物理工学部・照射装置開発室, 室長(研究職) (90280742)
中西 友子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (30124275)
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00130245)
西山 伸広 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10372385)
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Keywords | 放射線,X線,粒子線 / 加速器 / 廃棄物処理 / 生物物理 / ナノバイオ |
Research Abstract |
放射光をベースとした単色硬X線は、微小血管造影や、2色X線CTなど、早期より医療応用分野での有用性が指摘され、その実用化が期待され続けてきた。しかしながら、放射光発生のためには建設費が100億円を超える施設を必要とするため医療現場への展開は困難とされてきた。本研究では、Xバンド加速器技術とレーザー電子ビーム衝突技術を組み合わせた医療応用可能な小型の単色硬X線源を提案している。さらなる小型化を目指し、Xバンド(11.424GHz)をRFとして採用する。 X線源の開発については、RF (Radio-Frequency、高周波)源の度重なる故障のためRF電子銃のエージングが大幅に遅れたが、Xバンド熱カソードRF電子銃による2.0MeV電子ビームの発生に成功した。また、これに伴い放射線発生装置(電子線)の文部科学省施設検査に合格し、平成18年1月16日付で使用許可も下りた。これによりXバンド線形加速器を用いたレーザー電子ビーム衝突小型硬X線源の実証試験に向けて大きく前進したことになる。電子ビームの発生を受けて、加速管ビームラインの設置工事を行いレーザー電子ビーム衝突部までを完成させている.。衝突用の高出力(1.4J/pulse)レーザーも運転を開始し、衝突のための調整を行った。X線発生の確認のための検出器の検討及び予備実験もあわせて進めており、手持ちのフォトダイオードのX線検出器としての評価を進めている。 X線利用の研究においてはSpring-8での2色X線CTの実験を参考に、開発中のX線源に合わせたCT実験装置の検討を行った。中性子ラジオグラフィーとの連携については、ニンニクをサンプルとして日本原子力開発機構のJRR3原子炉においてCT撮像を行い、取り扱い等の面も含めニンニクが優良なサンプルであることを確認した。
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