2006 Fiscal Year Annual Research Report
分泌系カーゴ蛋白質の成熟化を制御する分子機構の解明
Project/Area Number |
17370039
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
和田 郁夫 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (40182969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 仁志 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (50372826)
初沢 清隆 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20256655)
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Keywords | 小胞体 / 全反射顕微鏡 / 糖鎖 / 食作用 / 蛍光相関分光法 |
Research Abstract |
A.小胞体内腔で全反射顕微鏡を用いた場合に観察される輝点が1分子であることを証明し、その可視化された生存時間の短い輝点の拡散速度の解析モデルとして、fast-passege time analysisを用いるモデルを提出した。この結果を蛍光相関分光法の結果などと併せて、小胞体内腔にはN型糖鎖を介した単純拡散の抑制が起きていることを示した。このような1分子可視化によって、2色同時観察が可能となり、小胞体遷移領域への取り込みを直接計測する可能性を示し、さらに異なるレーザーを用いた励起により、2分子同時局在による結合解析の可能性を示した。ただ、現時点での技術では、長波長側で励起した場合の小胞体内1分子観察が高い時間分解能では行えず、さらなる改良が必要なことも明らかになった。B.phagocytosisの過程において、小胞体SNAREであるSyntaxin18を介してER膜と形質膜の融合が正に調整されることを示して、phagocytosisの過程で小胞体膜が使われる場合もあることを示した。C.我々が見出したQ-SNAREであるD12は分泌系初期経路に存在するが、その欠損はリソソーム内腔のタンパク質分解酵素の異常な細胞内移行をもたらし、phagocytosisの過程でもsyntaxin18と類似の促進効果を持つことを見出した。D.EDEMはterminal misfoldingになるα1アンチトリプシン変異体の2量体形成を抑制する事を示した。E..蛍光相関分光法を用いた生細胞での拡散解析により、Meltrinβがゴルジにおいて細胞外ドメインと膜貫通ドメインが切断されることを示した。
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Research Products
(6 results)