2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜のダイナミクスを制御するエンドサイトーシスの分子機構
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17370071
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹居 孝二 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40322226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 浩司 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (80325092)
李 順愛 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (30403497)
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Keywords | エンドサイトーシス / 小胞輸送 / 無細胞系 / ライブイメージグ / アンフィファシジン / ダイナミン |
Research Abstract |
1.ファゴサイトーシスにおけるアンフィファイジン1のアクチン重合活性 精巣セルトリ細胞のファゴサイトーシスにおいてアンフィファイジン1はファゴサイトーシス初期に起こるラッフル形成に関与する。アンフィファイジン1によるアクチン重合の活性を調べるために、マウスの精巣から精製した細胞質に蛍光ラベルしたアクチンを添加し、in vitroでアクチン重合を蛍光顕微鏡により経時的に観察した。またピレン修飾したアクチンを添加し、蛍光強度を測定することによりアクチン重合を定量的に測定した。この結果、アンフィファイジン1ノックアウトマウスの精巣細胞質では、野生型に比べてアクチン重合活性がが大幅に減少していた。また、ノックアウトマウス細胞質にリコンビナントにアンフィファイジン1を添加することにより、アクチン重合活性の回復が見られた。RNAiによりアンフィファイジン1をノックダウンしたセルトリ細胞ではラッフル形成が阻害されるが、活性型Rac1を発現によりアクチン重合の促進によりラッフル形成が回復した。以上より、アンフィファイジン1はアクチン重合に促進的に働き、Rac1を介するアクチン重合の経路で、Rac1より上流で働くことが明らかになった。 2.細胞走化におけるエンドサイトーシス分子の動態 細胞走化の際に起こる葉状仮足の形成において、エンドサイトーシスが果たす役割を明らかにするために、ヒト骨肉腫由来細胞株U20Sを用いてダイナミンの動態と機能を解析した。ダイナミンは葉状仮足が形成される過程ではアクチン重合部に一致して集積し、充分伸長した葉状仮足では、その局在は消失していた。また、ダイナミンを機能的に阻害することにより、葉状仮足形成はぼ完全に消失した。以上より、ダイナミンが葉状仮足形成に必須であり、機能的にはアクチン重合に関わることが明らかにされた。
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Research Products
(1 results)