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2006 Fiscal Year Annual Research Report

細胞質置換コムギをモデルとした核とミトコンドリアゲノムの相互作用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17380007
Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

寺地 徹  京都産業大学, 工学部, 教授 (90202192)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山岸 博  京都産業大学, 工学部, 教授 (10210345)
黒坂 光  京都産業大学, 工学部, 教授 (90186536)
Keywordsパンコムギ / Aegilops mutica / 細胞質置換系統 / ミトコンドリア / 雄性不稔 / マイクロアレイ / RAFTIN / 2次元電気泳動
Research Abstract

本研究はパンコムギに雄性不稔、出穂遅延をそれぞれ引き起こす、Aegilops muticaの2種類のプラズモン(T型とT^2型)の原因遺伝子を同定することを目的とする。そのためAe.muticaの細胞質を持つ置換系統と核親であるパンコムギのミトコンドリアに関連する遺伝子をDNA、RNA及びタンパク質の各レベルで比較している。今年度はまず、交配により、雄性不稔系統の種子の大量増殖を行い、後の分析に用いる植物材料を確保した。次に、細胞質置換によるレトログレード制御の可能性を探るため、各系統の穂ばらみ期〜出穂期の穂から調製した全RNAと、パンコムギのEST情報から作製されたマイクロアレイ(22K)とのハイブリダイゼーション実験を行った。その結果、雄性不稔系統では、発現量が5倍以上上昇した遺伝子が148個、低下した遺伝子が73個、出穂遅延系統では、5倍以上上昇した遺伝子が38個、低下した遺伝子が38個同定され、特に前者では、Ae.muticaの細胞質置換の影響で、RAFTINなどに代表される葯の発達に必須なパンコムギの核遺伝子の発現量が著しく低下するという、興味深い知見を得た。同定した個々の遺伝子の発現変化が、雄性不稔などの表現型にどのように結びつくかは、次年度以降の検討課題であるが、細胞質の影響を受ける核遺伝子を初めて大量に同定できたことは、今後の研究の展開に意義深い。また今年度は、ミトコンドリアタンパク質を調製し、2次元電気泳動により展開するため、得られた植物材料を用いて、ミトコンドリアの単離方法、タンパク質の可溶化方法、及び電気泳動の条件など、種々の実験条件を検討した。その結果、プラズモン特異的なスポットを再現性よく分離する実験条件を見いだしつつあり、次年度以降、タンパク質の同定とそれをコードする遺伝子の解析を目標にさらに実験を進める予定である。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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