2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17380047
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 徹 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (80242163)
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Keywords | モリブデン / シロイヌナズナ / GFP / GUS |
Research Abstract |
本研究は、申請者が世界で初めて植物から初めて同定したシロイヌナズナのモリブデントランスポーターを鍵分子として、その機能と制御や相同遺伝子に関する研究を行うことによって、窒素代謝や酸化還元反応などの重要な反応に関与するモリブデンの輸送や蓄積機構を明らかにすることを目的としている。 これまでに推定しているモリブデン輸送体の遺伝子について、遺伝子破壊株を2株入手し、遺伝子破壊の位置を確認するとともに、生育の特徴を調べた。遺伝子破壊株では、モリブデンを加えない培地での生育が野生型株より悪かった。また、遺伝子破壊株ではモリブデンを効率良く蓄積できないことを明らかにした。輸送体遺伝子の発現時期や発現場所を解析するために、プロモーター領域を緑色蛍光タンパク質(GFP)やβグルクロニダーゼ(GUS)に連結した融合遺伝子を作成した。さらに、これらの遺伝子をシロイヌナズナに導入した。得られた形質転換植物でGFPやGUSの発現時期や発現場所を指標にして発現様式を調べたところ、葉では葉脈の周辺に、根では維管束の周辺に強い発現が見られた。また、原因遺伝子のcDNAを取得し、GFPとの融合タンパク質をコードする遺伝子を作成した。この遺伝子をパーティクルボンバードメント法やPEG法によって植物細胞に導入して発現させた。GFPは細胞膜を含む細胞内小器官に局在していた。また、輸送体遺伝子を過剰発現する植物の作成準備を行った。
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