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2006 Fiscal Year Annual Research Report

tmRNAによるトランス翻訳の分子機構の解明とその利用

Research Project

Project/Area Number 17380061
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

武藤 あきら  弘前大学, 農学生命科学部, 客員研究員 (80034635)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 姫野 俵太  弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (80208785)
牛田 千里  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (50250593)
KeywordstmRNA / トランス翻訳 / 大腸菌 / 枯草菌 / 胞子形成 / リボソーム / RNA / 分子擬態
Research Abstract

トランス翻訳機構:
tmRNAの変異体を多数作成し、その機能をin vitroトランス翻訳系で解析することにより、mRNAの切り替え(トランス翻訳)に必要なtmRNA上の部位と、トランス翻訳因子SmpBの結合部位の推定とその機能をした。さらに、SmpBとリボソームの結合部位と結合様式をHydroxyl radical probing実験により解析し、SmpBがリボソーム上でA-siteとP-siteにそれぞれ結合し、tRNAのアンチコドンアームとmRNAを分子擬態することにより、トランス翻訳を行っていることを明らかにした。SmpBはtmRNAのtRNAドメインばかりでなくmRNAドメインの上流にも結合していることも見出したことにより、このタンパク因子のトランス翻訳における働きの実体をほぼ明らかにすることができた。
大腸菌と好熱菌の単離した成分のみによるin vitroトランス翻訳系を確立し、反応の各ステップのリボソーム複合体を精製し、構造解析を試みている。また大腸菌及び好熱菌のトランス翻訳に必要な精製した成分のみによるトランス翻訳系による、反応の第一ステップ(ペプチド転移)と第二ステップ(翻訳切り換え)を独立に測定できる系を構築し、トランス翻訳に必須の成分とmRNAの状態の解析を行った。トランス翻訳がA-siteにmRNAがある状態でも、tRNAやRFと競合して起きることを明らかにした。また、tmRNA結合タンパク質のひとつS1はこれらの過程に必要ではないことも明らかにした。
トランス翻訳反応の生理的機能:
トランス翻訳を受けたタンパク質の検出が可能なin vivo系を枯草菌、大腸菌を用いて確立し、トランス翻訳の標的タンパク質のいくつかを分画・精製し、その末端アミノ酸配列からタンパク種を明らかにした。標的タンパク質のトランス翻訳を受ける生理的意義とマススペクトル分析による翻訳の切り替え位置の解析等から、カタボライト抑制にこの機構が関与していることを明らかにした。また、枯草菌のtmRNAとpolynucleotidephosphorylaseの両欠損株では成長が著しく阻害されることを見つけ、その理由を明らかにした。
一方、トランス翻訳が枯草菌の胞子形成に関与することを見つけ、その原因を追及したところ、胞子形成過程の後期におけるシグマK因子遺伝子の形成に関わるDNA再編成にtmRNAが必要であることが明らかになった。

  • Research Products

    (6 results)

All 2007 2006

All Journal Article (4 results) Book (1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Journal Article] In vitro trans-translation of Thermus thermophilus : Ribosomal protein S1 is not required for the early stage of trans-translation.2007

    • Author(s)
      Takada, K., Takemoto, C., Kawazoe, M., Konno, T., Hanawa-Suetsugu, K., Lee, S., Shirouzu, M., Yokoyama, S., Muto, A., Himeno, H.
    • Journal Title

      RNA (in press)

  • [Journal Article] トランス・トランスレーションの分子メカニズム2007

    • Author(s)
      姫野俵太, 栗田大輔, 高田一馬, 今野貴之, 塙(末次)京子, 竹本千重, 川添将仁, 横山茂之, 行木信一, 河合剛太, 武藤あきら
    • Journal Title

      生化学 (印刷中)

  • [Journal Article] An RNA polymerase inhibitor, cyclothiazomycin B1, and its isomer.2006

    • Author(s)
      Hashimoto, M., Murakami, T., Funahashi, K., Tokunaga, T., Nihei, K., Okuno, T., Kimura, T., Himeno, H.
    • Journal Title

      Bioorg. Med. Chem. 14

      Pages: 8259-8270

  • [Journal Article] トランストランスレーション2006

    • Author(s)
      姫野俵太, 武藤あきら
    • Journal Title

      蛋白質核酸酵素 51

      Pages: 2321-2327

  • [Book] 線虫にみるRNA機能の多様性 : 機能性Non-codhing RNA(河合剛太、金井昭夫編)2006

    • Author(s)
      牛田千里 (分担執筆)
    • Total Pages
      14, 255
    • Publisher
      クバプロ
  • [Patent(Industrial Property Rights)] 低分子RNAの分析法2006

    • Inventor(s)
      牛田千里
    • Industrial Property Rights Holder
      弘前大学
    • Industrial Property Number
      国際特許分類:G01N 27/447出願番号:PCT/JP2006/300078
    • Filing Date
      2006-07-13

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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