2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17380124
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
塩見 一雄 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (90111690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
潮 秀樹 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (50251682)
石崎 松一郎 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (40251681)
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Keywords | 魚貝類 / アレルゲン / パルブアルブミン / トロポミオシン / コラーゲン / cDNAクローニング / 抗体 / IgE結合エピトープ |
Research Abstract |
1.前年度に引き続き、3種貝類(エゾボラ、ミルクイ、マテガイ)の主要アレルゲンはいずれもトロポミオシン(TM)であることをイムノブロッティングにより確認し、cDNAクローニング法を用いてTMの全一次構造を明らかにした。前年度の成果とあわせて、貝類TMのアミノ酸配列は甲殻類、頭足類とは著しく異なり、また貝類間でも配列相同性は科(または目)レベルでのみ高いことを認めた。 2.マサバパルブアルブミン(PA)の全長をカバーする合成ペプチドを用いたELISAにより、一次構造上のIgE結合エピトープ領域を推定した。しかし、各種魚種PAの本領域に相当する合成ペプチドはIgE結合能を示さず、PAの一次構造エピトープは魚種ごとに検討する必要があると考えられた。 3.ブラックタイガーおよびスルメイカのTMについても同様にIgE結合エピトープを解析し、C末端領域が共通のエピトープであることを確認するとともに、それぞれに固有のエピトープ領域を推定した。 4.ブラックタイガーに新規アレルゲンを検出し、精製品の部分アミノ酸配列分析によりsarcoplasmic calcium-binding protein (SCP)であることを明らかにした。甲殻類抽出液を用いたイムノブロッティングにより、IgE反応性はエビ類のSCPは陽性、カニ類のSCPは陰性で、SCPはエビ類特有のアレルゲンであると判断された。 5.パルブアルブミンのECL-WB法による微量検出法を確立し、魚類コラーゲン製品に極少量のパルブアルブミンが混入する可能性を明らかにした。 6.5種の10-12アミノ酸残基ペプチドを用いて抗体を作製し、魚類アレルゲンB細胞エピトープに対する特異的抗体作製法を確立した。
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