2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機農業・産直農産物の理念・手法・効果に関する日仏比較研究
Project/Area Number |
17380132
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 純明 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (40117479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢坂 雅充 東京大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (90191098)
加瀬 和俊 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (20092588)
石井 圭一 東北大学, 大学院農学研究科, 講師 (20356322)
中島 紀一 茨城大学, 農学部, 教授 (50015848)
高橋 巌 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (30409065)
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Keywords | 有機農業 / 産直運動 / 消費者組織 / 有機認証制度 / EU規則 / 有機マルシェ / 契約栽培 / 産消提携 |
Research Abstract |
研究会を継続的に実施し、日本およびフランスにおける有機農業・産直農業の経営実態、有機農産物認証制度をめぐる研究状況、政策的諸問題等について内外の諸議論を網羅的に把握するように務めた。 国内では、北海道・埼玉県小川町・鹿児島県の3カ所で実態調査を実施した。北海道では、地域資源を有効活用するとともに、安全な未去勢若齢肥育牛経営を展開している興農ファームと日本で初めて有機牛乳の生産を開始した津別町の酪農家グループを調査した。埼玉県小川町では、昨年度に引き続き有機生産者グループ構成員について詳細な経営調査を実施し、その成果を高橋がとりまとめて刊行した。鹿児島県では、20年以上に及ぶ有機農業グループ活動の実績を持つかごしま有機生産組合とその主要メンバーの調査を実施した。また、有機生産学科というユニークなコースを設置した加世田常潤高校を訪問し、聞き取り調査を実施した。 フランスでは、昨年度に引き続き、ブリュターニュ地方フィニステール県において有機農業関係農家等の実態調査を実施し、主として以下の作業を行った。(1)有機農業を支援するための半官半民組織である「有機農家の会」、「有機農業の家」で地域内における有機農業の全体的状況、行政との関連等についての調査。(2)個々の有機農家を訪問し、有機農業への転換の経緯、経営の現状と問題点等をインタビューを通じて把握した。(3)有機農産物の販売経路について種々の角度から調査した。また、実態調査の後で現地側研究者と意見交換し、フランス内他地域との比較等も含めて、今後の研究のための課題を明確にした。
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Research Products
(3 results)