2007 Fiscal Year Annual Research Report
光環境と気温による葉菜中硝酸イオン濃度制御法の開発
Project/Area Number |
17380155
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 博通 Kobe University, 農学研究科, 准教授 (00258063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ルミアナ ツェンコヴァ 神戸大学, 農学研究科, 教授 (30294200)
白石 斉聖 神戸大学, 農学研究科, 助教 (00304121)
宇野 雄一 神戸大学, 農学研究科, 助教 (90304120)
|
Keywords | 葉菜中硝酸イオン濃度 / LED光源 / 近赤外線分光法 / 主成分回帰 / 分散分析 |
Research Abstract |
1.研究実施概要 年度全般は近赤外線スペクトルから硝酸イオン濃度を推定する検量線の精度向上を目的としたキャリブレーションを、後半はLED光源を使用したレタス栽培実験を行い、光質が葉内硝酸イオン濃度に与える影響を解析した。 2.実験結果および解析 検量線作成に当たり葉温の管理を厳密にし、かつ照射光の積算時間を変化させる等の改良を加えた。164株のサンプルを使用して得られた検量線の寄与率は0.7809、評価データと実測値との相関係数は0.7607となった。この検量線を使用して栽培中レタスの硝酸イオン濃度経日変化を測定した。 栽培実験では地上部環境を気温20℃、湿度70%、光量子束密度225μmol/s/m^2、CO_2濃度350ppm、明期12hとし、養液組成は大塚ハウス1号・2号処方を用いDFT方式とした。養液は1週間に1回交換し、養液中に空気を連続供給した。光源は蛍光灯区とLEDを設けた。LED区では赤と青の光量子束密度比であるR/B比として0,1,5,10,20,∞の6試験区を設けた。レタス硝酸イオン濃度は明期の開始と終了時刻に近赤外線分光法により、最終日には破壊法であるイオンクロマト法で計測した。栽培期間は2週間である。生体重は1日に1回測定し、収穫時に乾物率を測定した。 これらの測定データを栽培日数を水準とする分散分析により分析した。但し、収穫時のイオンクロマト法による測定値と近赤外線スペクトルによる推定値とを比較した結果大きな誤差が見られる例が見られたため硝酸イオン濃度の経日変化は解析対象から外した。この結果次のことが明らかになった。(1)R/B比10及び5が生体重を増加させ、かつ硝酸濃度を低減できる光環境である。(2)またR/B比20は生体重の増加を見込めるが硝酸濃度、乾物率の側面からはレタスの質を低下させる。
|
Research Products
(5 results)