2006 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシステムによる循環型社会モデルの構築
Project/Area Number |
17380192
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒井 徹朗 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10101247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 和幸 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90159195)
荒井 修亮 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20252497)
吉村 哲彦 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40252499)
小山 里奈 京都大学, 情報学研究科, 助手 (50378832)
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Keywords | 循環型社会 / 衛星画像 / エージェント / 間伐 / 森林管理 / バイオマス / GPS / エコツーリズム |
Research Abstract |
森林の持続的管理に現在急務とならている人工林の間伐について、マルチエージェントシミュレーション手法を適用し、循環型社会シミュレーションモデルを構築した。このモデルは森林所有者・素材生産者・木材加工業者のエージェントを、森林資源情報を持たせたGIS上に配し、それぞれの戦略と取引価格や経営意識などを制約条件にシミュレーションするモデルである。そのシミュレーションの結果、木材加工業者の買取価格はある程度間伐の促進に影響をあたえるが、価格に上昇に伴いその影響に限度があった。今後の検討課題でもあるが、経営意識や基盤整備の条件が制約になるためと考え、総合的な対策が必要であると考える。マルチエージェントシミュレーションがこのよう社会経済システムの分析手法として有用であることがわかった。今後、行政やNPO等もエージェントに加え、森林バイオマス資源の循環型利用モデルとして改良していきたい。 一方、最新の地球観測衛星ALOSの衛星画像を用いた、資源や環境情報収集法について検討した。AVNIR2は解像度が10mとランドサットなどに比較し高解像度であり、資源や環境情報把握に有用であり、今後の衛星画像データの蓄積に伴い一層有用になると考える。PALSARは平坦地における土地利用解析に有用であることが判った。これらの衛星画像の分析には従来の手法がほぼ踏襲できることが判った。また、昨年度に引き続きイコノス等の高解像度の画像に対する有効な分析手法として、確率的な分類手法の有用性について検討した。
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