2008 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシステムによる循環型社会モデルの構築
Project/Area Number |
17380192
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒井 徹朗 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (10101247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 和幸 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90159195)
荒井 修亮 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (20252497)
吉村 哲彦 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (40252499)
小山 里奈 京都大学, 情報学研究科, 助教 (50378832)
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Keywords | 循環型社会 / 合意形成 / マルチエージェントシミュレーション / システムダイナミックス / 耕作放棄地 / 森林 / 中山間地域 / AHP |
Research Abstract |
中山間地域を対象とした循環型生産モデルに必要な要件として、耕作放棄地の取り扱いを中心に検討できるシステムを構築した。このシステムはシステムダイナミックスとAHPの手法を取り入れたものである。各農家の将来の収支や耕作面積の推移などをシステムダイナミックスで予測し、営農形態ごとにシミュレーションがおこなえる。また農家の営農に対する意思決定支援にはAHPの手法を用いた。専門家の意見及び当事者の判断をもとに、営農方針について検討できる。また参考資料として各種データベースを参照できる。 一方、森林バイオマスに関しては、その生産及び流通に関するMASによるシミュレーションモデルを構築し検討をおこなった。その結果、生産に関しては適切な作業機械の組合せが重要であることが再確認された。また、流通コストの削減には直送が有利であるが、その生産契約における価格交渉では、販売者(山元)及び購入者(製材工場など)双方の自己価格への固執の強弱がキーとなることを明らかにした。双方ともに固執が強ければ、売買契約の成立が少なく、全体としての経済的な余剰が少なくなる。双方の固執が弱く、相手価格を考慮して価格の改定をおこなえば余剰が大きくなる。 合意形成支援に関しては、各種情報の提示、ステークホルダーの意見集約などが重要であるとの立場から、それを支援するシステム要件について検討した。合意形成ができなくとも、意見の一致点及び相違点を関係者がともに共有することが大事であるとの結論を得た。
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Research Products
(3 results)