2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 修 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (50195781)
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Keywords | 微小空間 / マイクロリアクター / ルイス酸 / 水素化反応 / パラジウム触媒 / 固定化触媒 / 大量合成 |
Research Abstract |
1.マイクロチャネルリアクターを用いる三相系カルボニル挿入反応の開発 三相系カルボニル化反応をマイクロチャネルリアクターに展開するための検討として、バッチシステムにおいて反応条件の探索を行った。その結果、独自に開発した高分子カルセランド型パラジウム触媒を用いた場合に、常圧の一酸化炭素の存在下において塩化シンナミルを原料とする三相系カルボニル挿入反応が円滑に進行し、反応時間50分において収率80%以上で目的物を得ることができた。高分子カルセランド型パラジウム触媒はマイクロチャネルリアクター内壁に固定化することが可能であり、反応がより効率的に進行することが期待される。また一方で、マイクロチャネルリアクターへの展開を指向し、種々の新規高分子カルセランド型触媒を開発した。 2.マイクロチャネルリアクターを用いるルイス酸触媒反応の開発 ルイス酸触媒のマイクロチャネルリアクターへの固定化を行うため、スカンジウム触媒の固定化法の開発をバッチ反応において行った。スカンジウム触媒は高活性なルイス酸であり、広範な適用が期待できる。検討の結果、独自に開発した高分子ミセルカルセランド型スカンジウム触媒を用いた場合に種々のルイス酸触媒反応が円滑に進行すること見出した。触媒は反応後に定量的に回収可能であり、再使用も可能であった。本スカンジウム触媒はマイクロチャネルリアクター内壁に固定化することが可能であり、反応がより効率的に進行することが期待される。 3.マイクロチャネルリアクターを用いる三相系水素化反応の大量合成への展開 マイクロチャネルリアクターでの反応を大量合成に適用することを指向し、マイクロチャネルリアクターとしてマイクロキャピラリーを用い、複数本を平行に束ねて改めて反応条件検討を行った。その結果、三相系反応である水素化反応の生産性を大幅に改善することに成功した。
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Research Products
(6 results)