2007 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴミエリンとコレステロールの急性危険因子としての作用に関する研究
Project/Area Number |
17390011
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
半田 哲郎 Kyoto University, 薬学研究科, 教授 (00025719)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 実 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (70314226)
|
Keywords | apoA-1 / コレステロール / スフィンゴミエリン / HDL形成 / 脂質の移動と交換 / カイロミクロンレムナント / apoB / 細胞障害 |
Research Abstract |
1. コレステロール逆転送系は、脂質のホメオスタシスを維持し脂質危険因子の過剰蓄積を防ぐ防御機構であるが、その最初のステップであるapoA-I一細胞膜相互作用によるHDL形成について、その機構解明と、細胞障害軽減効果の評価を行い、膜表面の脂質の不均一な分布、すなわちスフィンゴミエリンとコレズテロールによるラフトの存在が重要であることがわかった(J. Lipid Res.48,2007) 2.脂質のホメオスタシス維持には膜とリポタンパク間の移動と交換が重要であるが、我々は世界ではじめてリアルタイム評価法を中性子散乱測定を基盤に構築した(Phys. Rev. Lett.98,2007)。 3.変性LDLとしての遊離apoBの細胞障害が細胞膜の透過性を錯乱することに原因することを、細胞内外のCaイオンの漏れの評価より明らかにした(第127日本薬学会年会発表、投稿中)。 4.脂質粒子(カイロミクロン、VLDLモデル)中の過剰CholやSMが細胞障害を引き起こすが、粒子濃度により主とする細胞取り込み経路に差異のあることが見出され、これを詳細に検討中である。
|