2005 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞分化機構の解明および新たな肥満治療薬の開発
Project/Area Number |
17390023
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
今川 正良 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20136823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西塚 誠 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (00363953)
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Keywords | 肥満 / 脂肪細胞 / 糖尿病 / 細胞分化 / 生活習慣病 / 転写因子 |
Research Abstract |
生活習慣病の克服には、脂肪細胞肥大化の研究と並び、脂肪細胞分化機構の解明も重要な課題である。しかし、脂肪細胞分化の最も初期における変化は未だ不明な点が多い。我々は、すでに脂肪細胞分化の最も初期において発現が変動する遺伝子群を多数単離した。特に、データベースに登録のない未知遺伝子群をfad(factor for adipocyte differentiation)と名付け機能解析をした結果、今年度は、以下の結果を得た。 1)fad24の分化初期においてclonal expansionに重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 2)fad104のホモノックアウトマウスを作製したところ、生後1日以内に死亡することが明らかとなった。 3)新規遺伝子として単離したfad123は、その後他のグループによって同定されたSLC39A14と同一であることがわかったが、亜鉛トランスポーターとして働くタンパク質であることを初めて明らかにした。 4)今年度新たに新規遺伝子としてfad49を単離した。RNAi法により、この因子も脂肪細胞分化に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。細胞内局在の検討などにより、fad49は脂肪細胞分化の初期においてスキャフォールド機能を有し、種々のシグナル伝達ネットワークに密接に関与している可能性が強く示唆された。 以上のように、脂肪細胞分化初期に発現する新規遺伝子として、fad24,fad104,fad123,fad49の4つの遺伝子の機能解析を行い、いずれも脂肪細胞分化に重要な役割を果たしていることを明らかにした。今後更に解析を進め新たな肥満治療薬開発の足掛かりとしたい。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] SLC39A14, a LZT protein, is induced in adipogenesis and transports zinc.2005
Author(s)
Tominaga, K., Kagata, T., Johmura, Y., Hishida, T., Nishizuka, M., Imagawa, M.
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Journal Title
FEBS J., 272・7
Pages: 1590-1599
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[Journal Article] Design, synthesis, and biological activity of novel PPARγ ligands based on rosiglitazone and 15d-PGJ2.2005
Author(s)
Usui, S., Suzuki, T., Hattori, Y., Etoh, K., Fujieda, H., Nishizuka, M., Imagawa, M., Nakagawa, H., Kohda, K., Miyata, N.
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Journal Title
Bioorg.Med.Chem.Lett., 15・6
Pages: 1547-1551