2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390027
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
周東 智 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70241346)
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Keywords | cADPR / 細胞内情報伝達系 / カルシウム / 創薬リード / セカンドメッセンジャー |
Research Abstract |
本研究は、セカンドメッセンジャーとして未だ不明な点の多いcADPRが関与する情報伝達機構を開明のためのツールとして有用な機能分子、さらに創薬リード化合物となりうるcADPR類縁化合物の創製を目的とする。具体的には、従来例のない1)組織・臓器選択的リガンド及び2)標的蛋白質同定のための標識リガンドの開発を目指す。このような組織選択的あるいは標識リガンドは、cADPRの関連する細胞内情報伝達系研究に有効に活用され、細胞生物学研究の進展に大きく寄与するものと考えられる。さらに、組織選択的アゴニストあるいはアンタゴニストはcADPRが関与する細胞内情報伝達系を作用点とする新薬開発のためのリード化合物としても有望である。 申請者らは、cADPRの安定等価体としてサイクリックADP-カーボサイクリックリボース(cADPcR)を既に開発した。cADPcRは、ウニ卵、神経細胞においてはcADPRを凌駕する強力なCa^<2+>動員活性を示すが、T-細胞ではほとんど活性を示さない。この原因をアデニン部のpKa値またはカーボサイクリックリボース部のコンホメーションにあるものと推論し、T-細胞でも有効な類縁体として、N1-4-チオリボース体、N1-ジフルオロカーボサイクリックリボース体、及びN1-不飽和カーボサイクリックリボース体を設計した。 今年度はN1-4-チオリボース体の合成に焦点をあてて研究を進め、基本骨格の構築に成功した。さらに光標識cADPcR類縁体として設計した、(4"R)-及び(4"S)-アジドメチル-cADPRの合成に成功した。現在、生物学的評価を進めている。
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Research Products
(6 results)