2006 Fiscal Year Annual Research Report
アルドステロンによるENaC異常調節に起因する体液量感受機構破綻の分子メカニズム
Project/Area Number |
17390057
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
丸中 良典 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (00127036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新里 直美 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (00237645)
宮崎 裕明 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (30360027)
中島 謙一 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (40398392)
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Keywords | 上皮型ナトリウムチャネル / SGK1 / 高血圧 / 高食塩食 / クロライドイオン / JNK |
Research Abstract |
食塩感受性高血圧Dahlラットにおいて、高食塩食摂取により血圧が上昇すること、普通食塩食あるいは低食塩食は血圧には影響を与えないことが明らかとなった。また、食塩抵抗性Dahlラットにおいては、高食塩食・普通食塩食・低食塩食のいずれにおいても血圧には影響を与えないことが明らかとなった。 食塩感受性高血圧Dahlラットにおいて、上皮型ナトリウムチャネルα,βおよびγサブユニットmRNAの発現は高食塩食摂取により増大することが明らかとなった。また、上皮型ナトリウムチャネルの細胞内トラッフィキングを制御するserum and glucocorticoid-regulated kinase 1のmRNAおよびタンパク発現が、食塩感受性高血圧Dahlラットにおいては、増大することが明らかとなった。 食塩抵抗性Dahlラットにおいては、上皮型ナトリウムチャネルαサブユニットmRNAの発現は高食塩食摂取により低下し、一方低食塩食摂取により上皮型ナトリウムチャネルαサブユニットmRNAの発現は低食塩食摂取により増大することが明らかとなった。 さらに、正常遠位部尿細管上皮細胞において、低浸透圧刺激により上皮型ナトリウムチャネルmRNAは増大するが、この増大機構に受容体型チロシンキナーゼが関与して、そのシグナル下流にJNKが関与していることが明らかとなった。 これらの細胞内シグナルとしてクロライドイオンが重要な働きを果たしていることも明らかとなった。 以上のことから、食塩感受性高血圧症における異常制御機構として、上皮型ナトリウムチャネルおよびserum and glucocorticoid-regulated kinase 1の発現制御の破綻があることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)