2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳発達における甲状腺ホルモン作用の臨界期形成機構と環境化学物質によるかく乱作用
Project/Area Number |
17390060
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鯉淵 典之 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80234681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川 哲昭 群馬大学, 医学系研究科, 准教授 (90235680)
岩崎 俊晴 群馬大学, 医学系研究科, 講師 (80375576)
竹下 章 冲中記念成人病研究所, 研究員 (20322646)
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Keywords | 甲状腺ホルモン / 甲状腺ホルモン受容体 / 環境医学 / 成長・発達 / 環境化学物質 |
Research Abstract |
本研究は,甲状腺ホルモン(TH)の中枢神経系での作用,特にTH作用臨界期形成機構解明と環境化学物質のTH系への作用機構の解析が目的である。 (1)トランスジェニックマウスやミュータントマウス・ラットを用いたTH用の解析。 小脳顆粒細胞に変異甲状腺ホルモン受容体を発言するマウスは,DNAレベルでの組み換えは確認できたが,実際に発言しているかどうかはPCRでも確認できなかった。そのため,昨年度から用いているstaggererマウスを用いて実験を継続し,TR-RORαの相互作用について更に解析を進めた。また,新たなモデルラットとして先天性甲状腺機能低下ラットrdwを用いて行動解析を実施し,rdwラットがを示すことを明らかにした。 (2)培養細胞を用いたTHによる転写レベルおよび膜レベルでの作用機構の解析。 転写レベルではTRとRORαとの相互作用をさらに詳細に解析した。そしてTRとRORαの結合はTRのDNA結合領域を介している可能性を明らかにした。 (3)PCBによるTRや他の核内受容体の転写制御,および神経細胞膜への作用機構の解析。 PCBの転写機構における解析については,TRとグルココルチコイド受容体のキメラ受容体を用いてPCBの作用領域の同定を行った。そして,PCBはTRのDNA結合領域に作用する可能性を明らかにした。また,細胞膜レベルではラット大脳皮質の初代培養細胞を用いてPCBによるカルシウムオシレーションについて解析を行った。その結果,PCBにより細胞外カルシウムが流入し,スパイク状のオシレーションが生ずること,mた,そのオシレーションは細胞により異なったカルシウム流入機構を介していることがわかった。。
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Research Products
(32 results)