2005 Fiscal Year Annual Research Report
HLHタンパク質Id2を介した生体制御システムの分子基盤
Project/Area Number |
17390092
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
横田 義史 福井大学, 医学部, 教授 (50222386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岡 尚徳 福井大学, 医学部, 助教授 (00293879)
柄谷 和宏 福井大学, 医学部, 助手 (70233997)
木元 久 福井大学, 医学部, 助手 (70283166)
森 健太郎 福井大学, 医学部, COE研究員 (50397296)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 細胞・組織 / 発現制御 / 発生分化 |
Research Abstract |
helix-loop-helix(HLH)モチーフを持つId(inhibitor of DNA binding/differentiation)タンパク質は、MyoDを始めとしたbasic helix-loop-helix(bHLH)型転写因子の機能抑制因子であり、これらの因子との二量体形成によるタンパク質レベルでの機能調節を介して、細胞分化の抑制と増殖促進作用を発揮すると考えられている。哺乳動物ではId1〜Id4の4種類が同定されている。本研究の目的は、Id2欠損マウスを用いた生体での機能解析とin vitroにおける分子機能解析を組み合わせることで、Id2を介した生体応答ネットワークの全体像を理解し、細胞の分化や機能調節に関わる生体制御システムを分子レベルで明らかにすることにある。本年度の成果は以下の通りである。 (1)Id2欠損マウス嗅球の狭小化について生後8日目の傍側脳室帯由来の神経幹細胞の培養を行い、CDKインヒビターの一つであるp21の遺伝子発現がId2欠損マウスにおいて対照マウスに比べ亢進していることを見いだした。 (2)Id1タンパク質の細胞内局在の解析を行い、Id2のものとは異なる核排出シグナルがHLH領域のC末端側にあることを明らかにした。 (3)Id2と結合する因子を複数同定し、現在機能解析を行っている。 (4)マウスId2に対する特異的モノクローナル抗体を作成した。 (5)成体マウス脳におけるId遺伝子ファミリーの詳細な発現分布を明らかにした。
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Research Products
(6 results)