2006 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルスの上皮細胞への吸着、侵入メカニズムの解析
Project/Area Number |
17390132
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高田 賢藏 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (30133721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉山 裕規 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10253147)
瀬戸 絵理 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 学術研究員 (40431382)
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Keywords | EBV / 上皮細胞 / レセプター / リガンド / 吸着 |
Research Abstract |
1.上皮細胞のEBウイルスレセプターの研究 EBウイルス(EBV)のBリンパ球への吸着はCD21をレセプターとし、EBVのgp350をリガンドとする。しかし、上皮細胞はCD21の発現が全く無いか、発現していても極めて低く、上皮細胞へのEBVの感染機構は殆どわかっていない。我々は、CD21陰性の上皮細胞がEBV感染に感受性であることを明らかにした。さらに、上皮細胞をあらかじめCD21抗体や過剰量のCD21で前処理してもEBV感染が成立することも明らかにした。これらのことから、CD21以外のレセプターを介して上皮細胞にEBVが感染すると考えられた。 高いEBV感染効率を示すが、CD21を発現していないAGS細胞のmRNAからレトロウイルスcDNAライブラリーを作製し、上皮細胞におけるEBVレセプター遺伝子のExpression cloningを行なった。 元来はEBV感染に抵抗性であるが、CD21を発現させることで、EBV感染に感受性となるHeLa細胞を、cDNAクローンの導入発現細胞として用いることで、複数回の実験で繰り返して分離される、新規EBVレセプターの候補遺伝子を得ることができた。今後、このcDNAを再びHeLa細胞に発現させ、細胞のEBV感受性が増加するかを確認する。 2.EBウイルスの上皮細胞感染におけるウイルスリガンドの研究 上皮細胞におけるEBV感染のウイルスリガンドはgp85/gp25複合体であろうと考えられている。ところが、我々が作製したgp85ノックアウトEBVは、野性型と比較して感染効率は大変劣る(<1/10^4)ものの、上皮細胞に感染した。さらに、感染上皮細胞から産生されたgp85ノックアウトEBVは初代Bリンパ球へ感染し、トランスフォームしたリンパ芽球様リンパ細胞を形成した。gp85が介在しないEBV感染メカニズムが存在するものと考えられた。
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Research Products
(6 results)