2006 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェノタイピングによる予防医学/個別化医療の実践に関する研究
Project/Area Number |
17390162
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
前川 真人 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20190291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 明裕 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (00242769)
堀井 俊伸 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (80283430)
飯野 和美 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (90402263)
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Keywords | DNAメチル化 / エピミューテーション / 大腸癌 / 泌尿器系癌 / hMLH1 / hMSH2 / p16 |
Research Abstract |
大腸癌および泌尿器系の癌におけるDNAメチル化について、sodium bisulfite処理後のmethylation specific PCRおよびPCR-SSCPによって検討した。また、該当遺伝子のmRNA発現量をRT-PCRを用いて解析した。患者の同意を得て、癌組織だけでなく、血液、尿を試料として集めた。 大腸癌はhMLH1,hMSH2のエピミューテーションが見つかっている代表的な癌であり、癌細胞におけるマイクロサテライト不安定性とそれらミスマッチ修復遺伝子のメチル化について検討した。37例の大腸癌を調べた結果、2例のみがメチル化であったため、血球細胞の同じ遺伝子のメチル化を調べたが非メチル化であった。すなわち、エピミューテーションは見いだせなかった。同じ症例でK-rasとBRAFの高頻度に生ずるとされる遺伝子変異を調べたところ、特に関連して意義が高いと考えられた症例はなかった。 泌尿器系の癌45例について、LDHA, LDHB, CKB, CKM, SNCG, MAD2,NPTX2,SARP2,p16,GSTP1遺伝子プロモーター領域のメチル化について検討した。合わせて、同じ遺伝子のmRNA発現量を解析した。メチル化していた症例でmRNA発現量が低下し、癌化との関連性が疑われた症例について、その遺伝子のメチル化を尿中の有形成分から抽出したDNAを試料として調べた。また、血球細胞におけるDNAメチル化(エピミューテーション)についても併せて検討した。その結果、まだエピミューテーションは見いだされていない。尿中DNAと血球細胞におけるDNAメチル化についてはまだ十分解析が進んでいないため、これから進めていく予定である。
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Research Products
(5 results)