2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しい年齢依存性発現遺伝子の分子生物学的解析と法医学的年齢推定への応用
Project/Area Number |
17390199
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
飯田 礼子 University of Fukui, 医学部, 助教 (40139788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 孝澄 福井大学, 医学部, 教授 (10126617)
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Keywords | 年齢推定 / 遺伝子発現 / 老化 / 法医学 |
Research Abstract |
1.研究経過 従前のマウス臓器中の年齢依存性発現遺伝子の検索により、年齢依存的に発現する新規タンパク質Mpv17-like protein(M-LP)を同定し、M-LPが糸球体硬化症の発症に関連するMpv17 proteinに高い相同性を有すること、抗酸化酵素の発現調節に関わることを明らかにした。そこで今回は、M-LPによる発現調節を受けると考えられる2つの抗酸化酵素superoxide dismutase(SOD)およびglutathione peroxidase(Gpx)に関する遺伝学的解析を行った。 2.研究方法および結果 ヒトの抗酸化酵素遺伝子内の非同義置換型SNPに着目し、これらのSNPを効率よく判定するための同時解析法(multiplex single base extension method)を開発した。この解析法を利用してアジア、アフリカ、ヨーロッパの各集団におけるSNP解析を実施した。 (1) SOD 10個の非同義置換型SNPのうち2個(SOD2 Ala16Val, SOD3 Ala58Thr)がすべての集団において多型性を示し、頻度分布は集団間で大きく異なっていた。SOD2 Ala16Val(SOD2のミトコンドリア局在シグナル内の多型)の遺伝子型は血清中のSOD2活性と、また、SOD3 Arg231Gly(SOD3のヘパリン結合領域内の多型)の遺伝子型は血清中のSODの総活性と相関することが示された。 (2) Gpx 11個の非同義置換型SNPのうち1個(Gpxl P200L)がすべての集団において多型性を示し、頻度分布は集団間で大きく異なっていた。
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Research Products
(5 results)