2005 Fiscal Year Annual Research Report
原発性肺高血圧症に対するナノ粒子人工赤血球投与による血管抵抗低下療法の基礎的検討
Project/Area Number |
17390230
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
毛利 聡 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (00294413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶谷 文彦 川崎医療短期大学, 教授 (70029114)
大江 透 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70263556)
伊達 洋至 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (60252962)
草野 研吾 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (60314689)
中村 一文 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10335630)
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Keywords | 原発性肺高血圧症 / 人工赤血球 / 肺動脈抵抗 / ヘモグロビン |
Research Abstract |
植物アルカロイドであるモノクロタリン(2%溶液・60mg/kg body、一回皮下注射)を投与し、三週間後に収縮期肺動脈血圧が60-70mmHgの肺高血圧症モデルを作成出来ることを確認した。このモデルにて、メタクリレートレジンを用いた肺動脈鋳型標本を作製し、細動脈レベルでの壁不整や蛇行を観察しこのモデルにおける肺血管抵抗上昇の病態主座が肺細動脈レベルであることを確認した。この標本を用いて、開胸、人工呼吸管理下にナノカプセル型人工赤血球による肺血管抵抗低下作用の循環動態に及ぼす影響の急性評価を行った。ナノカプセル型人工赤血球は大腿静脈より1ml/minで投与し、同時に大腿動脈より同じ割合で脱血した。この方法によりナノカプセル型人工赤血球10mlの投与にて最終的に約50%の置換を行うことが出来た。この赤血球置換により対照ラットでは平均体血圧が__mmHgから__mmHg、平均肺動脈圧が__mmHgから__mmHgに減少し、心泊出量は__ml/minから__ml/minに上昇した。これに対し肺高血圧モデルラットでは平均体血圧が__mmHgから__mmHg、心泊出量は__mmHgから__mmHgに減少し、心泊出量は__ml/minから__ml/minに上昇した。これらにより50%赤血球置換は対照ラットの肺動脈血管抵抗を__mmHg/mlから__mmHg/mlに_%減弱し、肺高血圧モデルラットの肺動脈血管抵抗を__mmHg/mlから__mmHg/mlに_%減弱した。これらの結果はナノカプセル型人工赤血球による赤血球置換が肺動脈血管抵抗低下に有用であることを示唆していると考える。
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Research Products
(4 results)