2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390234
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石川 義弘 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40305470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南沢 享 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40257332)
岩坪 耕策 横浜市立大学, 医学部, 助手 (90363796)
奥村 敏 横浜市立大学, 医学部, 客員研究員 (60233475)
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Keywords | cAMP / 心臓 / 交感神経 / アデニル酸シクラーゼ / 遺伝子操作 |
Research Abstract |
心機能制御の中心は自律神経であり、カテコラミン受容体刺激による心筋細胞内cAMPの産生は、カルシウム・収縮関連蛋白のリン酸化を促し、心臓の変時性・変力性を増強する。アデニル酸シクラーゼはカテコラミン受容体刺激を受けてcAMPを産生する酵素であり、9種のサブタイプをもち、申請者らの発見した5型サブタイプ(AC5)は6型とともに心臓型ファミリーを形成する。6型が胎児期に最大発現を示し、5型は成人心筋細胞において最大発現を示すことから、前者は胎児型、後者は成人心臓型と称されている。 本申請では心臓に発現するアデニル酸シクラーゼサブタイプの生理的意義を、ノックアウト動物などの遺伝子操作、サブタイプ特異的作動薬などの薬理学的手法を用いて、心機能制御に及ぼす影響を中心に検討した。とりわけ我々の開発したAC5欠損マウス(AC5KO)を用いて、浸透圧ミニポンプを用いて、慢性カテコラミン刺激実験を行った。心肥大はAC5KOと野生種(WT)で同様であったが、心筋細胞アポプトーシスの低下がAC5KO見られた。細胞内シグナル系において、Bcl発現の増大、Aktシグナルの亢進がみられた。後者の原因として膜局在性PDK1量の増大がみられた。さらにAC5KOにおいてカテコラミンシグナルのダウンレギュレーションの亢進がみられ、Bcl・Aktシグナル変化に加えて、細胞内カテコラミンシグナル変化が、AC5KOにおける細胞生存性の維持にかかわっていることが推測された。このことは、特定のアデニル酸シクラーゼサブタイプが、心筋細胞の生存性の制御に、カテコラミンシグナルのダウンレギュレーションを通じて関与していることを示唆する。
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[Journal Article] Impaired Ca2+ store functions in skeletal and cardiac muscle cells from sarcalumenin-deficient mice.2005
Author(s)
Yoshida M, Minamisawa S, Shimura M, Komazaki S, Kume H, Zhang M, Matsumura K, Nishi M, Saito M, Saeki Y, Ishikawa Y, Yanagisawa T, Takeshima H.
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Journal Title
J Biol Chem 280
Pages: 3500-3506
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[Journal Article] Congenital semilunar valvulogenesis defect in mice deficient in phospholipase Cε2005
Author(s)
Tadano M, Edamatsu H, Minamisawa S, Yokoyama U, Ishikawa Y, Suzuki N, Saito H, Wu D, Masago-Toda M, Yamawaki-Kataoka Y, Setsu T, Terashima T, Maeda S, Satoh T, Kataoka T
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Journal Title
Mol Cell Biol 25(6)
Pages: 2191-2199
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