2006 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインシグナル伝達因子を標的とした炎症性肺疾患に対する新規再生療法の構築
Project/Area Number |
17390243
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
井上 博雅 九州大学, 大学病院, 講師 (30264039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松元 幸一郎 九州大学, 大学病院, 助手 (60325462)
久保 允人 理化学研究所, 免疫アレルギー科学総合研究センター, チームリーダー (40277281)
作田 庄平 東京大学, 大学院農学生命学研究科, 助教授 (80192087)
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Keywords | サイトカイン / Th3 / SOCS / 喘息 / 慢性閉塞性肺疾患 |
Research Abstract |
本研究は、難治性喘息や慢性閉塞性肺疾患COPDなどの難治性の炎症性肺疾患を対象に、抑制性シグナル伝達因子を標的として新規肺再生療法を構築することを目的とした。 気管支喘息の病態にはTh2型サイトカインが関与している。我々は、サイトカインシグナル伝達に抑制性に働くSOCSファミリー分子がこのTh2分化に重要な役割を担っていることを明らかにしてきた。昨年度は、SOCS3発現の低下したOVA特異的T細胞受容体TgマウスSOCS3(+/-)xDO11,10由来のT細胞からTh2細胞を誘導し、マウスに移入後の喘息反応を観察したところ、喘息反応の抑制が見られた。 本年度はT細胞内のSOCS分子の作用・発現を人為的に調節することによりTh1/Th2バランスの是正を行った。 SOCS3の発現抑制は、SOCS3-干渉RNA(RNAi)を用いた。OVA特異的T細胞受容体Tgマウス(Do11,10)のT細胞内へSOCS3-RNAiを導入後、Th2細胞を誘導したところ、Th2分化が抑制された。さらに、誘導したTh2細胞を移入後、抗原OVAを暴露し喘息反応を惹起したところ、control-RNAi導入群に比べ喘息反応の抑制が見られた。以上より、T細胞でのSOCS3発現制御により喘息反応のコントロールが可能であることが明らかとなった。 一方、COPDに関しては、肺気腫病変を自然発症するマウスからコンジェニックマウスを作製、野生型マウスの骨髄幹細胞を移入し、肺気腫病変の軽減傾向が得られた。抑制性シグナル伝達因子発現の変化を解析した。
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Research Products
(4 results)