2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄不全における自己抗原特異的T細胞を介したPNHクローン増幅メカニズムの解明
Project/Area Number |
17390275
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中尾 眞二 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (70217660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 昭良 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (80324078)
山崎 宏人 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (50361994)
近藤 恭夫 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (10322116)
谷内江 昭弘 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (40210281)
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Keywords | 再生不良性貧血 / DRS-1 / 発作性夜間ヘモグロビン尿症 / 細胞障害性T細胞 / モエシン / 自己抗体 |
Research Abstract |
PIG-A遺伝子に異常を持つPNH型造血前駆細胞が、DRS-1特異的CD4陽性細胞の攻撃を免れ得るか否かを明らかにするため、DRS-1を高発現しているHLA-DRB1^*1501陽性白血病細胞株KH88をaerolysinで繰り返し処理することにより、CD55、CD59の発現を欠くPNH型のKH88細胞を得た。しかし、この細胞は親株とは異なりHLA-DRを発現していなかったため、そのままでは、DRS-1特異的T細胞の標的細胞として使用できないことが判明した。このため現在インターフェロンγによるHLA-DR発現の誘導を検討している。 一方、抗DRS-1抗体を持っ再生不良性貧血患者由来のlymphoblastoid cell line(LCL)から、CD59陰性CD55陰性細胞を繰り返しソーティングすることによりPNH形質のLCLを得た。このPNH型LCLと野生型のLCLにDRS-1を発現させるため、pLPCXにGFPとDRS-1遺伝子を組み込んだレトロウイルスベクターを作成した。これを自己のLCLに感染させることによりDRS-1を高発現するPNH型および野生型のLCLを得た。これを標的として、DRS-1特異的T細胞による細胞傷害性に差異がみられるか否かを現在検討中である。 さらに、抗DRS-1抗体とは別に新たな自己抗体として、細胞膜の裏打ち蛋白であるモエシンに対する抗体が、再生不良性貧血患者の約3割に検出されることを見いだした。この自己抗体を検出するための酵素免疫抗体法を開発し、特許(再生不良性貧血患者血清に存在する自己抗体の検出方法、特願2004-333725)を取得した。
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Research Products
(8 results)