2006 Fiscal Year Annual Research Report
自殺脳扁桃体における自殺関連候補遺伝子の同定と神経画像学的評価への応用
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17390319
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
白川 治 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (40243307)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 潔 神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80116251)
西口 直希 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助手 (10362774)
上野 易弘 神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30184956)
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| Keywords | 自殺 / 生物学 / 遺伝子多型 / 遺伝子発現 / 扁桃体 / 神経内分泌 / 神経画像 / 認知機能 |
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| Research Abstract |
本年度は、主に気分障害患者を中心に、致死的な自殺企図歴の有無を指標にした自殺傾性との関連を検討するため、(1)抑うつの評価:GDS、BDI-II、HAMD、(2)絶望感の評価:BHS、(3)攻撃性の評価:BAQ、(4)死生観の評価:DPS、(5)双極性成分の評価:MDQ、(6)性格評価:NEO-PI-Rを採用し、現在まで約100名のデータを収集した。生物学的指標としての機能的遺伝子多型の選定のためDNA chip法による自殺者脳扁桃体においてmRNA発現のプロファイリングを行い、減少が顕著であった遺伝子を21個全てについて代表的な多型を用いて自殺との相関研究を行い、いくつかの多型と自殺との相関を見出した。相関が見出された遺伝子については自殺者脳における変化を免疫定量により現在検証中である。さらに、視床下部-下垂体-副腎皮質系(HPA系)に影響与える機能的遺伝子多型にも着目し、ACE I/D多型などで有意な相関を見出し報告した(Hishimoto, A et al 2006)。また、RGS2遺伝子多型と自殺との相関を世界で初めて見出した(現在投稿中)。神経内分泌学的評価としてデキサメサゾン抑制試験を採用し、機能的多型、デキサメサゾン非抑制と臨床評価との関係について検討を開始している。さらに、機能的MRIにおける自殺傾性と関連する神経心理学的課題として、情動刺激に対する反応特性課題、HopelessnessやAutobiographical Memoryにおける反応特性課題を作成し、予備的検討を終えた。その他にImpulsivityについてGO/NOGO課題を用いた評価も予定しているが、使用MRIが現行の1.5Tから3Tに移行したため、神経画像学的評価については新たな設備環境のもとで以後の研究を継続する予定である。
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