2007 Fiscal Year Annual Research Report
合成糖鎖により抗腫瘍効果の解析-新規抗がん剤の開発を目指して-
Project/Area Number |
17390344
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
浅尾 高行 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40212469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90186560)
加藤 広行 群馬大学, 医学部, 講師 (70224532)
堤 荘一 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30323356)
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Keywords | 糖鎖 / 抗腫瘍効果 / リポソオーム / アポトーシス / ミトコンドリア |
Research Abstract |
19年度報告書 1.糖鎖コレスタノールの作用機序の検討 糖鎖コレスタノール(GlcNac β-Chlestanol)のシクロデキストリン包接体によってガン細胞にアポトーシスを誘導することにより細胞死を引き起こすことを明らとした。この細胞死の誘導メカニズムとしてミトコンドリアを介する内因性のアポトーシス経路の関与を明らかとした。 2.腹腔内投与を想定した製剤剤型の検討 水不溶性の本剤を安全に投与するための剤型を検討した結果,シクロデキストリン包接の時間などの製剤時の条件を調整ことにより有効濃度で投与するために必要な溶解度を得ることができた。 3.細胞内分布の検討 培養細胞への投与実験で細胞内の分布を検討したところ1-2時間内に細胞膜のmicrodomeinを通過し細胞質内に取り込まれることが判明した。 4.微量測定系の確立 LC MASを用いた系によりfmolレベルの測定が可能となった。 5.血管内投与時の薬物動態の検討 4.の方法を用いてマウスに投与後の体内薬物動態の検甜を行った。血中の停滞率,腹膜停滞率,血中半減期の測定を行った。その結果ヒトに投与する場合の容量的な問題が解決した。 以上の結果をふまえてGlycoconjugateJ 2008に論文として発表した。またアメリカ癌学会とEORTCの合同シンポにて発表した(サンジエゴ2007)。糖鎖コレスタノールの抗腹膜播種効果が確認されたことから。新規特許申請を出願した(2008.3.8)。 今後は,Phase I試験を念頭に置いた大動物での毒性試験,倫理委員会への提出資料の根拠となるデーターの蓄積を行う予定である。
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[Journal Article] Novel sugar-cholestanols as anticancer agents against peritone al dissemination of tumor cells2008
Author(s)
Shinji Hahismoto, Shin Yazawa, Takayuki Asao, Ahmad Faried, Toyo Nishmura, Kaori Tsuboi, Takashi Nakagawa, Takahito Yamauchi, Noriyuki Koyama, Ken Umehara, Abbi R.Saniabadi, Hiroyuki Kuwano
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Journal Title
Glycoconjugate Joumal (in press)
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