2006 Fiscal Year Annual Research Report
ハーセプチン結合マグネットポソームを用いた乳癌温熱免疫療法の効果発現機序の解明
Project/Area Number |
17390348
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今井 常夫 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80252245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 昭公 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70167542)
小林 猛 中部大学, 応用生物学部, 教授 (10043324)
菊森 豊根 名古屋大学, 医学部, 助手 (90402635)
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Keywords | 乳癌 / 温熱免疫療法 / ハーセプチン / マグネタイト / リポソーム |
Research Abstract |
ハーセプチン結合マグネトリポソーム製剤の安全性試験。 マグネタイトとリポソームを反応させ、マグネタイトを含有するリポソーム(マグネトリポソーム)を作成し、リポソームの表面に乳癌細胞の表面抗原HER2に対するヒト化モノクローナル抗体であるハーセプチンを共有結合させる製剤の調整方法を確立し、作成した製剤を用いて、細菌(Salmonella typhimurium TA100,TA98,TA1535,TA1537及びEscherichia coli WP2uvrA)を用いた遺伝毒性試験を行った。その結果、ハーセプチン結合マグネトリポソーム製剤は遺伝子突然変異誘発性を有しないと判断した。また、動物(イヌおよびラット)を用いた安全性試験を行った。 HER2発現乳癌細胞を移植したヌードマウスの系を用いて、ハーセプチン結合マグネトリポソームを投与したマウスに交番磁場照射を加え温熱免疫療法の効果を検討した。 種々の条件で温熱免疫療法の効果を試したところ、腫瘍温度が46℃近くになるように加温することが、皮膚熱傷などの副作用が少なく、腫瘍縮小効果が大きいことが判明した。そのためには、ハーセプチン結合マグネトリポソームの腫瘍内への投与量として腫瘍体積あたりマグネタイトとして8mgを投与すると良いという結果であった。それにあわせてハーセプチン結合マグネトリポソームのマグネタイト濃度を調整し、製剤として用いることができるようにした。
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Research Products
(6 results)