2007 Fiscal Year Annual Research Report
ハーセプチン結合マグネトリポソームを用いた乳癌温熱免疫療法の効果発現機序の解明
Project/Area Number |
17390348
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今井 常夫 Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (80252245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 昭公 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70167542)
小林 猛 中部大学, 応用生物学部, 教授 (10043324)
菊森 豊根 名古屋大学, 医学部附属医院, 医院助手 (90402635)
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Keywords | 乳癌 / 温熱免疫療法 / ハーセプチン / マグネタイト / リポソーム |
Research Abstract |
温熱免疫療法のための磁性材料の開発。 癌組織は個々の病巣において血流の程度は非常に差があり、血流が速い病巣では同じ量のハーセプチン結合マグネトリポソームを注射しても病巣に留まる時間が異なる。そのため血流に左右されにくい磁性材料の開発が必要である。ハーセプチン結合マグネトリポソームに交番磁場を照射しハーセプチン結合マグネトリポソームに含まれるマグネタイトが発熱することにより温熱免疫療法が成立するが、マグネタイト以外の発熱性物質(磁性材料)の開発を開始した。 交番磁界を照射したときにもっとヒステリシス損失が大きく、発熱特性が高い金属合金素材を選択する。臨床応用したときに安全に注射できるように、生体に安全な金属合金素材を選択する必要がある。棒状の金属材料であると、温熱治療の後に患者から抜き取る手術が必要となる。この点で、微粒子であれば10日ほど経過すると体外に自然に排出され、抜き取り手術はいらず、患者の負担は低減化される。そこで、発熱と排出に関して最適な粒子径をラットやマウスを使用して試行している。選択した金属微粒子を出来る限り高濃度にリポソームで包み込む方法も開発中である。同時に金属微粒子をカルボキシメチルセルロース、生分解性があるポリウレタンあるいはポリ乳酸などで固めて針状に加工し、あるいは生体適合性のあるペースト材料と混練した素材も開発し、乳癌のヌードマウス系を用いて温熱治療に最適な新発熱素材を探索している。
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Research Products
(6 results)