2006 Fiscal Year Annual Research Report
恒久的使用を目的とした次世代型体内埋込み式補助人工心臓システムの総合実用化研究
Project/Area Number |
17390356
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
本間 章彦 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室員 (20287428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
築谷 朋典 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室員 (00311449)
太田 圭 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 流動研究員 (00393207)
武輪 能明 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室長 (20332405)
巽 英介 国立循環器病センター(研究所), 研究評価室, 室長 (00216996)
妙中 義之 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 部長 (00142183)
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Keywords | 補助人工心臓 / 血液ポンプ / 駆動装置 / 抗血栓性処理 / 皮膚貫通装置 |
Research Abstract |
本研究では現在補助人工心臓が抱えている様々な問題点を総合的に解決した2年間以上の安全な使用を可能とする次世代の補助人工心臓システムの開発と実用化をはかり、重症心疾患患者の救命・社会復帰の実現を目的とする。本年度は主に以下の点について検討を行った。 (1)血液ポンプ 血栓形成に大きく影響する血液ポンプ内の周縁部での洗い流し効果は人工弁の開口方向およびポートの開き角度に依存すると考えられる。そこで、流れの可視化手法であるPIV (particle image velocimetry)を用いたin vitroの灌流実験によって人工弁の開口する方向が血液ポンプ内での流速分布に及ぼす効果を検討した。検討結果から人工弁の開口する方向によって血液ポンプ内の低流速域での流速には2倍以上の差が生じ、血液ポンプ内への流入条件が流れの動態を制御する重要な因子であることが確かめられた。またポート角度が0、30、45および60度の血液ポンプの試作を行いポンプ内部の流れに関する検討を開始した。現在までに3頭の仔牛を用いた慢性動物実験を行ったところ、脱血管への血栓形成による流量低下、ダイアフラム破損例を認めたものの、ポート角度60度の血液ポンプにおいて64日間の長期生存記録(予定犠死)を得た。今後、血液ポンプ内部の可視化、慢性動物実験による検討を続け、より抗血栓性、耐久性に優れた血液ポンプの完成を目指す。 (2)駆動装置 ピストンエアーシリンダを用いた空気圧発生機構による小型駆動装置を試作し、仔牛を用いた慢性動物実験を行ったところ39日間の連続駆動が可能であった。実験期間中、拍動数は55〜70bpm、平均大動脈圧は88±13mmHg、平均バイパス流量は5.0±0.5L/minで維持され、平均消費電力は16±2Wであった。実験期間中、血液ポンプ内に血栓形成は認められず、動物の状態、循環動態も良好に保たれたが、脱血管皮膚貫通部に感染を認め、顕著な流量低下を認めたため犠死とした。駆動装置の動作トラブル等は認められなかった。今後、模擬循環回路による性能評価試験、慢性動物実験による検討をさらに続け、小型装着式駆動装置の性能向上と完成を目指す。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] 血液ポンプ内の流れの動態に及ぼす人工弁の開口する方向の影響2006
Author(s)
赤川英毅, 李桓成, 巽英介, 本間章彦, 築谷朋典, 片桐伸将, 角田幸秀, 水野敏秀, 太田圭, 神作麗, 西中知博, 妙中義之
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Journal Title
第34回人工心臓と補助循環懇話会
Pages: 48
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[Journal Article] CAPD施行時における出口部感染防止に有用な皮膚貫通デバイスの開発2006
Author(s)
青山真人, 水野敏秀, 根本泰, 岡本吉弘, 田中秀幸, 築谷朋典, 本間章彦, 西中知博, 巽英介, 武本佳昭, 仲谷達也, 妙中義之
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Journal Title
人工臓器 Vol.35, No.2
Pages: S-173
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